Text by CINRA編集部
NHKのドラマ『岸辺露伴は動かない』第3期の放送日時、エピソード、ゲスト出演者が発表された。
荒木飛呂彦の漫画『岸辺露伴は動かない』をもとにした同作は、相手を本にして生い立ちや秘密を読み、指示を書き込むことができる特殊能力「ヘブンズ・ドアー」を備えた漫画家・岸辺露伴が奇怪な事件や不可思議な現象に編集者・泉京香と立ち向かうサスペンスホラー。岸辺露伴役を高橋一生、泉京香役を飯豊まりえが演じている。
実写ドラマ版は2020年末に1話から3話まで、2021年末に4話から6話までNHKで放送された。
第3期の放送では第7話と第8話を放送。第7話『ホットサマー・マーサ』は12月26日、第8話『ジャンケン小僧』は12月27日からNHK総合で放送する。第7話のゲストはイブ役を演じる古川琴音、第8話のゲストは大柳賢役の柊木陽太。
古川琴音
柊木陽太
高橋一生演じる岸辺露伴を捉えた新ビジュアルも公開された。あわせて高橋のコメントも到着。
【高橋一生のコメント】
2020年にこの作品に参加させて頂いた時は此処まで多くの方に期待して頂ける作品になるとは思いもしませんでした。
原作を愛するファンの皆さんを思えば思うほど、誰の顔色も伺わない純粋な思いを俳優部として露伴と作品に注いできました。
露伴が口にするリアリティとは、現実にはあり得『ない』ことではなく、現実にあり得る『かもしれない』ことであり、彼は自分の世界と可能性を拡げる為にリアリティを求めて世界と向き合うのかもしれません。
現実を決めつけない彼のしなやかで強い姿勢は、作品を通して僕にも多分に影響を及ぼしました。
実際、第1期の撮影時から世界は変わりましたし、現実にはあり得ない、起こりえなかったはずのことが立て続けに現実になりました。
その世界に納得出来ずとも尚、現実を受け入れ、更新し、向き合っていく。露伴ならどうするでしょうか。
3期目になり、当初と変わらない円熟したこの作品のチームは、原作漫画世界に敬意を払いながら、現実にあり得るかもしれない、と見て下さった方々に思って頂ける説得力の構築を実写化の意義と感じながら作品作りをしてきました。
思いははじめから変わっていません。
引き続き、このあり得るかもしれない奇妙な世界をお楽しみ頂けたらと思います。
©LUCKY LAND COMMUNICATIONS/集英社 ©NHK・PICS
第7話「ホットサマー・マーサ」
長らくリアルな取材ができず、うつうつとしていた露伴は、バキンと名付けた子犬を連れて散歩に出かける。
夏の強い日差しとマスクのせいでもうろうとしながら、見知らぬ神社に迷い込むと、そこには根元に大きな洞のある巨木があった。洞を塞ぐ柵の隙間をのぞくと中は祠のようだった。興味を引かれた露伴は中に入るが、気がつくとバキンを抱いたままうずくまってしまっていた。祠を出て家に戻ると、ところどころ様子がおかしいことにいぶかしさを覚える露伴。
さらには、自分のベッドにはシーツにくるまった若い女(イブ:古川琴音)がいて……
第8話「ジャンケン小僧」
京香と打ち合わせ中の露伴のところに、漫画『ピンクダークの少年』を持ったファンの少年(大柳賢:柊木陽太)が突然尋ねてきた。ところが露伴は、仕事場にいきなり来るのは良くないと言って玄関扉を閉め、追い返してしまう。再び露伴の前に現れた少年は、今度はやぶから棒にジャンケンしようと提案する。
行く先行く先に現れては、執ようにジャンケンを挑んでくる少年に露伴は……