経済的余裕のない家庭の子どもであっても、奨学金を借りることで進学の希望を叶えることができる。一方で、社会に出たあと奨学金返済に苦しめられる人もおり、社会問題になっている。
「生活費、老後への貯金、親の介護、奨学金の返済……これらで余裕はありません」
こう語るのは、福岡県在住で契約社員として働く30代後半の女性だ。女性はキャリコネニュースに、
「手取り19万7000円。結婚していますが、これで子どもができればなおさらお金に関する不安は増えると危惧しています」
と投稿を寄せた。(文:福岡ちはや)
※キャリコネニュースでは「手取り20万円以下の人」にアンケートを実施しています。回答はこちらから https://questant.jp/q/94ZJP3D8
「何年か働いたところで正社員になれるかの期待は薄いです」
毎月の手取りが低くても、ボーナスが多ければやりくりのしようはあるかもしれない。しかし、契約社員の女性にはボーナスも支給されないという。今後、正社員登用の可能性があればいいが、女性は「何年か働いたところで正社員になれるかの期待は薄いです」と語った。
家計状況は思わしくなく、奨学金の返済も「半額に減額してもらいつつ行っています」と女性。しかし、それは1回あたりの支払い額を減らしているだけに過ぎず、支払い回数が増え完済時期は先延ばしされてしまう。女性は、
「完済が延びていることにもどかしさはあるものの、そうせざるを得ない状況です」
と現状を嘆いた。ちなみに女性の仕事は人材サービス業。つまり企業のニーズに合わせて人材を斡旋しているため
「自身が非正規雇用なので違和感を覚えることもあります」
と複雑な胸中を吐露していた。