迎えた決勝では、スタートでフェルナンデスの前に出て4番手へとポジションを上げ、さらに翌周は2番手へとポジションを上げる。フェルナンデスはスタートで少し出遅れて、6番手にポジションを落としてしまう。そして、開始早々に先頭に立ったトニー・アルボリーノ(ELF Marc VDS Racing Team)が後方を引き離しにかかるが、2番手の小椋も離されまいと必死に食らいついていく。
小椋は終盤の第19戦マレーシアGPと今回のバレンシアGPを2戦連続転倒リタイアで終える形となり、タイトル争いには敗れてしまったが、Moto2クラス参戦2年目にしてランキング2位で今シーズンを終えている。そんな小椋は、2023年もIDEMITSU Honda Team Asiaで青山博一監督とともにMoto2クラスで戦うことがすでに発表されており、来シーズンこそは日本人ライダー7人目となる王座獲得をの瞬間を見せてくれるだろうか。
■IDEMITSU Honda Team Asia 小椋藍(決勝:リタイア、ランキング:2位) 「こんな形でシーズンを終えてしまったのは残念です。僕たちが望んでいたものではありません。これまでのランキングで、自分がタイトルを手にする唯一のチャンスは優勝することでした。それに向かって頑張りましたが、残念ながら転倒してしまいました。僕は追う側だったのでプレッシャーは感じていませんでした。このサーキットでは今まで手ごたえを感じたことはありませんでしたが、今週末は大きく前進することができました」