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下半期の占いも公開しているので、ぜひ併せてチェックしてくださいね♡
今週の星座占いを全文読みたい方はこちらをタップ 今週のおひつじ座の運勢illustration by ニシイズミユカ
来たるべき未来へ至る道
今週のおひつじ座は、自分がこれから歩んでいこうとしている世界線を、しみじみと見つめていこうとするような星回り。
『教会のやうな冬日を歩みをり』(石田郷子)という句のごとし。「冬日」には「冬の太陽」「冬の日ざし」「ある冬の一日」といった複数の意味があり、そのいずれかによって文脈も異なってきます。
どれを選ぶかは読者に委ねられている訳ですが、ここではあまり解釈をこねまわさず、シンプルに最初に目に浮かんだ光景に近い解釈を選んでみるといいでしょう。
あなたもまた、これからどの道を歩んでいきたいのか、実感と照らしながら考えてみては。
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不可欠な夢想とその行方
今週のおうし座は、無から物語を作っていこうとするような星回り。
孤独な仕事のために設えられた真の空間とは、明るくピカピカで広々としたものではなく、得てして小さな部屋の適度にくたびれたランプに照らし出された輪のなかにあるもの。
人生のさまざまな経験が縦横に裂け、そこで張りつめた実存の緊張を和らげるように、静かで安息した夢想やイマージュがそっと浮かびあがってくる。その時ようやく働き手はテーブルの上に広げられた白紙を埋めることができるのです。
あなたもまた、「ランプ」という古い語をみずからの日常のなかに招き入れ、精神の再構築をはかっていきたいところ。
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今を楽しむだけの余白を
今週のふたご座は、言葉で説明しきれない領域を許容していこうとするような星回り。
『落葉道二度聞きとれずもう聞かず』(藤井あかり)という句のごとし。2人のあいだに流れる空気感や心の動きに何を重ねるかで、句の解釈は180度どころか270度くらいは変わっていくでしょう。
聞き取れなかった相手の返答は宙に浮かんだままですが、それにいちいち執着して事実を確認することより、「まあいいか」で済ませ、一緒に落葉踏みに興じられる今を楽しむことを選んだのだとも言えます。
あなたもまた、関係性のなかにある空白をあえて許していくことで精神的に楽になっていきたいところです。
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治療をめぐる文脈
今週のかに座は、記憶の彼方にある文脈を、そっと身近に引き寄せていこうとするような星回り。
小俣和一郎の『精神病院の起源』によれば、日本の精神科病院の歴史には古代における光明皇后の悲田院や行基の布施屋などの病人救済事業を前史として、仏教者たちの尽力が大いに関わっているのだとか。
近代化を経た現代日本社会はいま、歴史的に形成されてきた豊かで複雑な「心の病い」の治療をめぐる文脈や記憶を徐々に失いつつあるのではないでしょうか。
あなたもまた、歴史的に埋もれつつある文脈と改めてつながり直してみるべし。
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回路と抵抗
今週のしし座は、見失ってはいけない気品と矜持を、心中に飾っていこうとするような星回り。
『冬薔薇や賞与劣りし一詩人』(草間時彦)という句のごとし。昭和29年の作で、作者はこのとき34歳。略歴にも「学歴なく、病歴多し」とあることから、会社での待遇も厳しいことの方が多かったのかも知れません。
たとえ同僚たちとの差を突きつけられようとも、一詩人として存在している誇りがあれば自分は胸を張って生きていける。そしてそのことを、目の前の冬薔薇だけは分かってくれるはずだと。
あなたもまた、腐ることなく花開いていく自分を胸に思い描き続けていくべし。
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ゾッとする
今週のおとめ座は、延々と続ける訳にもいかない現状を打破するための自己劇化を、引き起こしていこうとするような星回り。
「虚偽の生活を捨て、真実を追求するための脱出」として好んで語られる、アンダソン神話。今でこそ人生百年時代と言われていますが、20世紀前半のアメリカ人の平均寿命は50~60代後半であり、36歳はもはや晩年に差し掛かりつつある年頃でした。
その歳になってもまだ芽が出ないという焦りから、「わたしはわたしである」という一貫性を打ち棄ててしまうというアンダソンの行動は、一種の解離症状を呈した上での発作的な行いであり、見方によっては究極の居直りだったとも言えます。
あなたもまた、何らかの仕方でこれまで維持してきた一貫性を打ち崩す、大胆な方策に打って出ていくことになるかも知れません。
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冬空の一部となる
今週のてんびん座は、これまで思い至らなかった誰かの苦労や努力へ、目を向けていこうとするような星回り。
『天体が引き止めあへる冬と知る』(藤田哲史)という句のごとし。
夜が長くなり空気が澄み渡ってくるこの時期は、日没後に昇ってくるオリオン座から始まって、夜明けまでのあいだ12時間近くかけて冬の星座が夜空を半周していくのですが、それを天体同士が引き止めあっているがゆえの結果だと発想しているのです。
あなたもまた、身近な現実を支えていた水面下での営みに、きちんと応えていくことがテーマとなっていきそうです。
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大事にしたい顔を求めて
今週のさそり座は、人間の抱く欲望の闇に身震いしていくような星回り。
アーティストの菅実花が東京藝大の卒業作品展で発表した同作品は、ラブドールという人工物に妊娠という生きものとしての生々しさを融合した点が衝撃的で、これまで男性目線で理想化されてきたテクノロジーの未来をめぐって大きな動揺をもたらしました。
同級生の口から、とあるラブドールに自分が似ていることを知らされたことをきっかけに作品製作をはじめた彼女にとって、作品を通して人工的な女性と自分とを重ね合わせていく過程そのものが、ある種の生まれ変わり経験であり、それ自体が美しくも野性的な母性の所産だったのだとも言えます。
あなたもまた、力強く自信にあふれた存在への生まれ変わりに自然と惹きつけられ、何らかの関わりをもっていくことでしょう。
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たまたまできた詩のような人生
今週のいて座は、ある種の現代アートとして日常を演じていこうとするような星回り。
『物指(ものさし)で背(せな)かくことも日短』(高浜虚子)という句のごとし。
ここでは思いがけないこと自体がこの結びつきの本質であり、しいて言えば、そうした日常や人生というものに潜む本質的な無意味さに対して呆然としつつも、どこかでそれを受け入れているような気分が漂っている。
あなたもまた、そういうこの世の不条理さをいったん呑み込んだ上で、それでも背をかき続け、日短の日常を生きていくべし。
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遙かなる影
今週のやぎ座は、いかにも分かりやすいメッセージを投げかける代わりに、言葉にならない“感じ”を伝えていこうとするような星回り。
90年代前半に放映された岩井俊二監督のテレビドラマ『GHOST SOUP』は、成仏できない霊のために特製のスープをふるまうヘンテコな天使の二人組を、鈴木蘭々とデーブ・スペクターが演じる。
ラストシーンで流れる主題歌は余韻を冗長させるのではなく、むしろ視聴者の読後感を洗い流すかのように、きわめて抑制的に使われており、それがかえって清冽な“感じ”を残すのです。
あなたもまた、そうした魂に降りそそぐ“小さな救済”の感覚に思いきり忠実になっていくべし。
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黒子をはさむ
今週のみずがめ座は、くすぶっていた思いが一気に増幅されていくような星回り。
『熱燗の夫にも捨てし夢あらむ』(西村和子)という句のごとし。作者が結婚後、8年ほどした頃の作。24歳で結婚した作者は、充実した日々を過ごす一方で、2人目の子どもが生まれてからは俳句も辞めなければならないのではないかと悩んだほど、多忙を極めていたそうです。
特別何かを口にすることなく、穏やかに晩酌している夫にも、もしかしたら自分の知らない夢があって、けれども自分の知らないところで捨てたがゆえに、今の生活があるのかも知れない。
あなたもまた、知らず知らず抱いていた思いや念を後追いする形で、同じ時空を生きている者同士の深い共感を体験していけるかも知れません。
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これまでにない世界が切り開かれるために
今週のうお座は、表層的な価値判断を超えたところで、真にいきいきとさせてくれる関わりを結んでいこうとするような星回り。
中原中也が2歳の息子を失った後に書かれた「月夜の浜辺」という詩では、“ボタン”について触れられています。
自分とボタンとの縁は、純粋な偶然から始まった関係だけれど、だからこそ、そのボタンはとりかえのきかない尊いものであり、かけがえのないものになっていたのでしょう。あるいは、もしこのボタンを捨ててしまえば、自分の中のあたたかな生のエネルギーの流れが消えてしまうと、そう感じたのかも知れません。
あなたもまた、関係性における尊いもの、かけがえのないものをきちんと見定めていくことがテーマとなっていきそうです。
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