生活のためにやむを得ず借りたお金でも、借金は借金。収入がドンと増えるのでもない限り、いつか返済で首が回らなくなる事態になってしまうだろう。岐阜県在住で40代後の半男性は、
「未婚、親兄弟なし、家族なしの孤独中年オヤジです。転職してまだ半年、長らくの派遣からやっと正規職員に戻れました。手取り18万円で、中年男が1人で暮らすだけならなんとかやりくりはできるとは思います」
と転職に成功したことを明かす。しかし男性には借金の返済があるため、手放しに喜べない状況だという。(文:福岡ちはや)
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「終わりの見えぬ負の生活で、希望も夢もありません」
男性は自身が抱える借金について、次のように説明する。
「数年前の派遣時代には生活費もなく、自治体の特例貸付金なども利用させていただきなんとか命を繋いできましたが、その返済が来年1月より始まり、毎月数万円返済金が増える」
どうやら、“かつて生活費補填のために借りた借金の返済で、今の生活費が足りなくなる”という悪循環にはまり込んでいるようだ。カツカツな手取り18万円の生活をこう明かす。
「家賃や生活費の借金、田舎なので通勤用の車の維持費だけで消えてしまい、食費も残らず1日1食。生命保険や医療保険などの保険費用もなく、無保険で綱渡り生活の日々です。社会保険ですが、診療費が怖くて病気やケガでも医者にも行けません」
正社員なので社会保険の加入者だが、窓口で払う3割負担にも戦々恐々。不慮の事故や入院などに備える保険代も賄えないというわけだ。また、重い税負担も悩みの種らしく、
「中古車なので割増の高額税金や、地元の市民税なども払えず分割納付をしてますが、いまだ全額払えていません」 「光熱費が払えない月もあります」
と打ち明けた。コロナ禍で実施された特例貸付金は「償還免除」もあるが、対象は住民税非課税世帯なので、男性は対象外。出口が見えない生活は続きそうだ。生活苦を、こんな風に吐露している。
「来年からはより一層金がまわらぬ生活になるので、もはや無事生きていけるのかすら心配です。終わりの見えぬ負の生活で、希望も夢もありません」
悲観する男性だが、再び借金をしないよう、このたび得た正規職員の仕事で少しずつでも状況が好転するよう頑張ってほしい。