isutaでは今週も、SUGARさんが贈る週間占いを配信。
下半期の占いも公開しているので、ぜひ併せてチェックしてくださいね♡
今週のおひつじ座の運勢illustration by ニシイズミユカ
人間らしく在り続けるために
今週のおひつじ座は、分かりやすい虚構の代わりに、複雑に入り組んだ事実に向き合っていこうとするような星回り。
ロシアが世界の無関心を頼みにウクライナ侵攻へと踏みこんだことを考えると、1951年に刊行された『全体主義の起源』におけるハンナ・アーレントの次のような記述は、まさに今日の政治状況を予見したものとも言えるでしょう。
「全体主義支配にとって理想的な被統治者は、筋金入りのナチス信者でも筋金入りの共産主義者でもなく、事実と虚構の区別(つまり経験の現実性)も真と偽の区別(つまり思考の基準)も、もはや存在しないような人びとなのだ」
あなたもまた、あなたを従順で支配しやすい被統治者にしたがるつながりから脱して、いかにそうではない新しいつながりへと移行できるかが問われていくことでしょう。
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みこころの行われますように
今週のおうし座は、改めてきっちりと生活の優先順位をつけていこうとするような星回り。
『北窓を塞ぎて今日の午睡かな』(永井荷風)という句のごとし。
今の日本はまさに国力の低下し、国民がすべからく貧しくなっていく冬の時代に突入しつつある訳ですが、掲句はそうした社会のなかでおうし座の人たちいかに生くべきかを、端的に指し示しているように思います。
あなたもまた、ここぞというタイミングでそうした“冬構え”に取り組んでみるといいでしょう。
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カタルシス!
今週のふたご座は、しばらく溜めこんできた無意識的なものの意識化に、一挙に突き進んでいこうとするような星回り。
古代ローマの著述家プルタルコスは、豊穣と酒と酩酊の神であるディオニソスのオルギア(陶酔的な礼拝)で唱える祈り、「来たれ、ディオニュソス、エリスなるそなたの神殿に、来たれ、カリスたち(美と典雅の三女神)とともにそなたの聖なる神殿に、牡牛の足もて荒れ狂いつつ」を報告しています。
祈りの内容は、そうした彼岸的な力がこの世へと現われてくるその際(きわ)をまっすぐに見つめることのできる者ほど、大きなカタルシス効果を持っていたのかも知れません。
あなたもまた、そんな畸形の跛者(はしゃ)の跳躍を脳裏に思い描いてみるといいでしょう。
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純粋であるために
今週のかに座は、糸瓜もわれもみな同じ穴のむじなよな、と割り切っていこうとするような星回り。
『糸瓜さへ仏となるぞ遅るるな』(正岡子規)という句のごとし。決してわれも糸瓜に遅れをとってはならないという訳ですが、得てして愚かに見える相手ほど仏縁で深く結ばれているものだったりします。
逆に、いざとなれば自分からあっさり離れていくような相手にばかり、日頃から私たちは執着しがちですし、本当に大切にすべき相手や縁が最後まで分からなかったりする。そういう前提で周囲を見渡すとき、かえって掲句の真意がつかめてくるような気がします。
あなたもまた、身近な糸瓜との縁をあらためて見直していくべし。
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役立たずになってみる
今週のしし座は、自分とは根本的に立場を異にする相手に対し、忍耐強く波長を合わせていこうとするような星回り。
『どくとるマンボウ医局記』(1993)は、作家であり精神科医でもあった北杜夫の名エッセイ集。精神科病院の畳敷きの大部屋を訪れる際、「私は大部屋に入るときは白衣を脱ぐことにした」「私は白衣を丸めて枕にして寝そべり、患者たちと同じ姿勢をとる」のような、根気強く患者に接する描写があります。
精神科の入院患者たちは、確かに普通の日常的なコミュニケーションは成立しにくい代わりに、発する気配やムードには異常に鋭敏で、立ち姿や足音だけでこちらの意図を鋭く見抜いてしまったりもするのだそう。
今週のあなたもまた、それくらい鋭くも慎重に空気を読み、気配を察していきたいところです。
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あるべき自家発電のために
今週のおとめ座は、まず自分から何かを与えていこうとするような星回り。
『巨燵(こたつ)出てはや足もとの野河哉』(与謝蕪村)という句のごとし。都でうだつのあがらなかった絵師が、ぽっと出て行ったからといってすぐに芽が出て、開花するはずもなし。乞食同然の身なりでさすらっていた作者は高松の豪商・富山家に拾われ、なんとか命運をつなぐことができたのだとか。
苦しいときに受けた恩というのは、それだけ時を経るごとにありがたみを増していくものであり、何よりそうなるように生きていくことで、人はしあわせになっていけるものなのかも知れません。
あなたもまた、自分がすでに返しきれないほどの厚情を受けとっているという前提に立って動いてみるべし。
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内なる自然を垣間見る
今週のてんびん座は、つくられた健康美などよりも、生々しくも美しいグロテスクさにこそ直面していこうとするような星回り。
現代社会において他人の視線を内面化していない人間というのはありえませんから、例えば、「人前に全裸で出る」ということは、一つの虚構であり、従ってそれを合法化している銭湯というのは、ある種の劇場に他ならないのだと言えます。
裸というのは、普段見てはならぬ/見せてはならぬ不可視の現実の開陳。そうした場にみずからおもむくということは、それ自体が緊張感を孕んだ視線同士の劇的出会いを生成すること、言わば人間劇場の開幕なのです。
あなたもまた、そうした不自然な異常態へと積極的に変じてみるべし。
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波打つ時間と生命と
今週のさそり座は、日常とは別の場所へと心を移動させていこうとするような星回り。
『焚火中炎のせては落葉失せ』(上野泰)という句のごとし。山のように積まれた落葉に火が放たれると、たちまち煙が立ち、やがて明るい炎が眼前に迫ってくる。そんな炎にジッと見入っているうちに生まれた一句です。
深く炎に見入られるほどに、孤独な夜の中で平板だった時間が波打ちはじめる。常識にかたどられた義務感と、夢想の自由とのあいだで揺らぐほどに、身体がだんだん軽くなって垂直性の次元に連れ去られるのです。
あなたもまた、平行に上滑りしていくようなクロノジカルな時間からいかに抜け出していけるかがテーマになっていくはず。
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現場からは以上です
今週のいて座は、とにかく行動の選択肢を増やしていこうとするような星回り。
私たちは日頃から、些細なきっかけでここではない「いつかどこか」へと意識が流れ出し、終わりなき足もとお留守状態に陥りがち。そうした意識の旅を一瞬で断ち切り、今この瞬間に即座に戻ってくる方法の一つは、つねることです。
人は生老病死であれ、愛別離苦であれ、そうした痛みの現場に立つときに初めて、人生の分岐点に立つことができるもの。
あなたもまた、改めてthereからhereに舞い戻って、目の前の事態に向き合っていくべし。
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アンチ・スピードアップ
今週のやぎ座は、潜在的な不安要素やそのきな臭さを嗅ぎ分けていこうとするような星回り。
『冬ぬくしバターは紙に包まれて』(中村安伸)という句のごとし。ここでの「バター」とは、すました顔で当たり前のように展開されていく日常生活の中にまぎれた一片の異物のこと。
そうした不自然さなまでに静謐な佇まいをまとって、日常を異化してくれるストレンジャーの存在こそが、日常のマンネリ化や平板化を防いでくれる。ありきたりなパターンから外れた、いきいきとした生活感をもたらしてくれる。
あなたもまた、そんな自分の世界にひょいと迷い込んできた異物を敏感に察知していくことになるかも知れません。
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虚構を通して現実を見る
今週のみずがめ座は、自分が現に片足を突っ込んで住んでいる世界を、俯瞰的に捉えていこうとするような星回り。
大判カメラで街をミニチュアのように撮影する独特の作風で知られる写真家の本城直季は、2011年の東日本大震災当時、即座に被災地の撮影にも向かい、崩壊した街の姿を空撮で収めた写真の数々は大いに話題を呼びました(『tohoku 311』)。
あれから10年以上の時が経過したはずのいま、私たちが住んでいる世界はどんな様相を呈しているのか。虚構を通して現実を見るのがよりリアルであるとするならば、私たちは今もなお現実のなかに壊れかけた虚構を見出すこともできるはず。
あなたもまた、そうした虚と実のあわいで、今こそ見るべきものを見ていくべし。
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お忘れじゃありませんか?
今週のうお座は、存在しないはずの動きや言葉を取り込み直していこうとするような星回り。
『栗はねて大入道と化けても見よ』(石井露月)という句のごとし。掲句が面白いのは、不意に栗が爆ぜ、大きな音を立てて跳ねていったその当の栗に呼びかけてしまっているところ。さらにそこから踏み込んで、「そのような大きな音を立てうるならば、いっそ大入道に化けてみたらいいではないか」と思わず呼びかけてしまっている。
あたかも「さるかに合戦」かのように、栗がいのちを持って、自分の意志で動き出しているかのような、そんなアニミズム的世界観が、「栗はねて」という言葉に宿っているのだとも言えます。
あなたもまた、無意識そのものが爆ぜていくような感覚を少なからず覚えていくはず。
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