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チャールズ国王、ヘンリー王子の海兵隊の役職を引き継ぐ 「格別な誇り」と喜び綴る

2022年10月29日 08:51  Techinsight Japan

Techinsight Japan

ヘンリー王子の役職を引き継いだチャールズ国王(画像は『Clarence House 2021年12月16日付Instagram「My father
チャールズ国王がヘンリー王子の役職を引き継ぎ、英海兵隊元帥に就任することになった。ヘンリー王子は2017年に海兵隊元帥に任命されたが、王室離脱後の2021年に役職を返還。その後王室メンバーの誰が後任するかについては、さまざまな憶測が飛び交っていた。

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バッキンガム宮殿は現地時間28日、英国海兵隊の結成358年目を迎えたことを記念し、チャールズ国王が同隊の儀礼上の最高指揮官である海兵隊元帥(Captain General Royal Marines)に就任すると発表した。英国海兵隊が結成されたのは、チャールズ2世の治世下だった1664年10月28日だった。

英国海兵隊は英国海軍の管理下にある水陸両用部隊で、世界屈指のエリート戦闘部隊として知られている。極限環境下での戦闘スペシャリストとして世界中に配備され、最も困難な条件下で、最も危険な作戦に従事している。

海兵隊の総司令官は、歴代でジョージ5世とエドワード8世、エリザベス女王の父ジョージ6世などの君主が任命されてきた。

その後エリザベス女王の夫エディンバラ公フィリップ王配が就任し、2017年12月にはヘンリー王子がその役職を引き継いだ。王子は2020年3月に王室離脱し、移行期間終了前の2021年2月には海兵隊元帥を含む軍の役職や名誉称号を返還すると発表した。

しかしそれ以降、海兵隊元帥の役職は王室メンバーによって引き継がれておらず、アン王女が選ばれるのでは―といった憶測などが飛び交っていた。

国王はチャールズ皇太子だった頃に英国海軍に入隊し、ヘリコプター・パイロットの資格を得るため英国海兵隊で訓練を受けた。その後、西大西洋と西インド諸島での軍事演習に参加するなどし、2012年には英国海軍の海軍元帥(Admiral of the Fleet)の名誉称号を授与している。


今回、英国海兵隊元帥に任命されたチャールズ国王は、同隊に向けて個人的なメッセージを公表した。

「海兵隊元帥を務める役割を引き受けることは、この上ない喜びです。この3世紀半の間、深い称賛の念とともにこの任務を担ってきた、私の多くの家族と同じ道を歩めることを、格別な誇りに思います。」

そして「英国海兵隊は陸と海の両方で、卓越した比類ない歴史を持っています。私はみなさんの勇気と決意と自己鍛錬、そして最も過酷な環境に耐える驚くべき能力から、計り知れないインスピレーションを受けています」と称賛し、こう続けた。

「海兵隊ファミリーの一員になれたことを大変光栄に思うとともに、近い将来に多くの方々に会えることを楽しみにしています。358回目の誕生日を迎えるにあたり、心からの特別な思いとともにこのメッセージを送ります。」


文書の最後には、英国海兵隊のモットーである「Per Mare, Per Terram(海に、陸に)」が記された。ラテン語によるこの言葉は、海兵隊が水陸両用であることを反映したものだ。

画像は『Clarence House 2021年12月16日付Instagram「My father, as Lord High Admiral himself」』『The Royal Family 2022年10月28日付Instagram「Today as the @RoyalMarines celebrate their 358th birthday The King has become their new Captain General.」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 寺前郁美)