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世帯年収900万円でも値上げラッシュが不安 「このままなら外食に行けなくなる」

2022年10月29日 06:10  キャリコネニュース

キャリコネニュース

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最近の物価高に生活の不安を覚える人は少なくない。キャリコネニュースに投稿を寄せた石川県在住の30代男性(その他/正社員・職員)は、夫婦共働きで世帯年収900万円を得ているが、

「今後の値上げラッシュで、今は普通にできていることが贅沢品になるのではないかととても心配です」

と危機感を募らせる。(文:福岡ちはや)

一度上がった物価は下がるイメージがありません

男性は「今の状態なら、十分そこそこな生活ができています」と家計状況を説明する。

「夫婦共に正社員なので、月々の給料をお互い20万円ずつ出し合い、合計40万円から半分を生活費、半分を貯金というかたちで割り振っています。余りはお互いのお小遣いか個人の貯金として取っています」

これまで夫婦で協力して貯金に励んできた甲斐あって、現在の総資産は「1400万円ほどです」と男性。しかし、年末に第一子が誕生予定のため、

「世帯年収が下がります。さらに子どもの分のお金がいろいろかかるので、今までの生活水準は落として節約を始めています。困るのは物価の高騰」

と不安を隠せない。

「最近買い物に行っても以前より合計額が高くてびっくりしてます。このまま値上がりが続くなら外食も行けなくなると思います。 一度上がった物価は下がるイメージがありません。このまま世界情勢が変わっても、元に戻らないと思います」

今後も物価が上がったままなら、妻が職場復帰したあとも節約マインドは変わらないだろう。世帯年収900万円の家庭が外食をためらう時代なんて考えたくもないが……。

適切な家計の分担方法は?

ファイナンシャルプランナーの大野翠氏(芙蓉宅建FPオフィス代表)は次のように解説する。

<現在世帯年収が900万円あるということですが、今後子ども関連費の影響で家計収支は大きく変わってくると推察されます。奥様が産休育休の間の収入ダウンに加え、子ども関連の出費が増えるため、今後のマネープランの見直しが必要です。

共働き夫婦の家計管理法としてはいくつかありますが、そのうちの一つが現在回答者様も実践している「夫婦それぞれに同額を出し合う」方法です。この方法の場合、夫婦がどちらも同じくらいの収入であれば有効で継続できます。ほかには、収支内訳によって負担する支出を夫婦それぞれで分ける方法もあります。たとえば、家賃は妻が負担し、その他は夫が負担するなどです。支出別に分ける方法では、夫婦の収入差がある場合では特に有効です。それぞれの収入に応じて負担のない出費を相談のうえ分けることになるため、必然的に夫婦で家計状況の把握がしやすくなるメリットもあります。

共働きの家計管理法を変更する場合には、まずは今の家計状況を知る必要があります。何にいくらかかっているのかを把握する中で、これから子ども関連費にいくら捻出するのかについても話し合ってみましょう。もちろん、世帯年収900万円ですのでさほど金銭的に困ることはないと考えられます。そのうえで、長期的かつ安定したマネープランを再検討することをおすすめします。>