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南海電鉄、運賃の変更認可申請 - 難波~中百舌鳥間は特定運賃350円

2022年10月28日 18:51  マイナビニュース

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画像提供:マイナビニュース
南海電気鉄道は28日、鉄道線旅客運賃の変更の実施に向けて、国土交通大臣宛てに鉄道線旅客運賃変更認可申請を行ったと発表した。2023年10月の実施を予定している。


同社は「鉄道事業のサステナビリティを高める安全・安定的な輸送基盤の強化」や、バリアフリー対策などの「社会的要請に応えるサービスの高度化」への取組みとして、連続立体交差事業、車両新造の推進、駅施設の美装化といった設備投資を進めており、今後もこれらの投資を継続し、社会に必要とされる価値を提供するとしている。

一方で、沿線の少子高齢化等による利用者の減少に加え、コロナ禍による新しい行動様式の定着などから生じる収入減少の下、不断の経営努力をもってしても必要な設備投資を継続することは困難になると想定される。このような状況下でも、必要な設備投資を計画的に実施し、鉄道事業のサステナビリティを高めるとともに、公共交通機関としての社会的責任を果たしていくため、1995年の運賃改定以来、28年ぶり(消費税率変更によるものを除く)という運賃改定に向けて申請を行った。



おもな申請内容として、初乗り運賃(1~3km)を現行の160円から180円に改定したほか、4~15kmまで30円、16km以降は40円の改定とする。改定率は普通運賃9.0%(増収率7.8%)、通勤定期12.3%(増収率12.0%)、通学定期4.5%(増収率4.1%)。割引率は、通勤定期が現行の38.8%から37.0%、通学定期が現行の79.1%から80.2%に改定される。



難波~中百舌鳥間では、普通運賃に特定運賃を設定。現行の運賃340円に対し、改定後の運賃を370円とはせず、特定運賃を設定することで350円とする。申請運賃が認可された後、特定運賃の届出を行う予定だという。



なお、空港線の加算運賃、りんくうタウン~関西空港間の特定運賃、鋼索線の運賃、特別急行料金、座席指定料金、特別車両料金、定期特別急行料金、定期座席指定料金の運賃・料金は変更しない。(木下健児)