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2022年のバイク事情 第42回 最初に乗ったのは何だった? 【初めてのバイクと終のバイク・前編】

2022年10月25日 16:02  マイナビニュース

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画像提供:マイナビニュース
免許取り立ての初心者から“超”がつくほどのベテランまで、ライダーなら必ず「初めて乗ったバイク」があるはずです。また、未来の話になりますが、バイク人生の最後に乗る、いわゆる「終(つい)のバイク」もあるでしょう。



今回は、マイナビニュース会員のライダーに聞いた「“最初”と“最後”のバイク」に関するアンケート結果を前編・後編の2回に分けて紹介します。前編の今回は「初めてのバイク」についてです。


初めてバイクに乗ったのはいつ? どんなモデル?

○Q.バイクに初めて乗った時の年齢はいくつですか?


16歳未満 ―――6.0%

16~18歳 ―――43.2%

19~22歳 ―――32.5%

23~30歳 ―――13.9%

31~40歳 ―――2.6%

41~50歳 ―――1.4%

51歳以上 ―――0.5%


初めてバイクに乗った年齢は、免許取得が可能になる高校生から専門・大学生の年代が多く、その数は全体の3/4以上を占めていました。18歳からはクルマの免許も取得でき、社会人になると忙しくなるため、『バイクに乗ろう』と考える機会も減ってしまうかもしれませんね。16歳未満で乗ったことがある方は6.0%ほどいましたが、誰かに空き地で運転させてもらったり、キッズ向けの体験スクールなどでしょうか。

初めて乗ったのはどんなバイク?

○Q.あなたが初めて乗ったバイクは何ccですか(サーキット等、公道以外も含む)


原付(50cc以下) ―――56.6%

原付二種(51~125cc) ―――11.1%

小型(126~250cc) ―――11.4%

中型(251~400cc) ―――18.3%

大型 ―――2.6%



○Q.そのバイクはどんなモデルでしたか?


モペッド ―――2.1%

スクーター ―――55.2%

カブやジャイロなどのビジネス系 ―――6.7%

ネイキッド ―――11.6%

カウル付のロードスポーツ ―――6.7%

ツアラー ―――3.0%

アメリカン ―――4.9%

オフロード ―――4.2%

トライアル車 ―――1.6%

わからない・覚えていない ―――3.9%


初めて乗ったバイクは原付・スクーターが半数以上でした。16歳になれば中型バイクの免許も取れますが、教習所やバイク本体、ウエアにかかる初期費用だけでなく、毎月のガソリン代や保険料、タイヤやオイル交換などのランニングコストもかかってきます。学生の身分としては負担が大きいので、まずは手軽な原付からバイクの世界に入ってみた、という方が多いでしょう。

最初の相棒を選んだ理由は?

○Q.そのモデルを選んだ理由を教えてください(自由回答)

■安くて手軽な小型のスクーター


男性/58歳

安かったから。自賠責保険も含めて新車で5万円だった



男性/45歳

バイク初心者の高校生だったので、練習も兼ねて慣れるまでスクーターを選んだ



女性/35歳

乗りやすそうだし、小さいので操作しやすいと思った。値段的にも安い



男性/45歳

シンプルな操作性で、初心者向けだったから



男性/59歳

オシャレなベスパが欲しかったが、高校卒業直後では買えるはずもなく、スズキ・ジェンマを買った


原付免許は運転免許試験場などで「適性検査」「学科試験」「原付講習」を受けることで取得できますが、費用は1万円以内で日数も1日程度と手軽です。スクータータイプはギアチェンジも不要で操作も簡単なうえ、車体も小さく軽いので扱いやすいですね。中型のバイクに比べれば格段に安い中古車もあり、税金や保険料などの維持費も抑えられます。バイクに慣れるための最初の相棒としては最適でしょう。

■一目ぼれのモデルを指名買い


男性/56歳

そのモデルが大好きだったから(中型・カウル付きロードスポーツ)



男性/59歳

カラーリングを含めてカッコよかったのと、ホンダエンジンの素晴らしさに一目ぼれ(CB400)



男性/55歳

あこがれのバイクだった(RZ250)



男性/45歳

カブがオシャレとされていた時代だったから



男性/58歳

林道やダートを走りたかった。2サイクルで自分でもメンテができた(原付二種・オフロード)


原付免許は取らず、いきなり中型免許を取るために教習所に入所した方もいるはずです。手軽な原付免許と違い、教習所に通う日数や費用もだいぶかかるうえ、免許を取ったとしても、車両の購入や維持にもお金がかかります。その原動力は「あこがれのバイク」が決まっていたからではないでしょうか。教習所通いとアルバイトに勤しみつつ、穴が開くほど欲しいモデルのカタログを眺めていた、という思い出はありませんか?

■仕事で乗ったのがきっかけ


女性/50歳

職場のスクーターを、仕事の移動で使用した



男性/49歳

当時、通勤用に会社のスクーターを借りていた



男性/46歳

新聞配達員になったときに使用



男性/40歳

アルバイトのデリバリーで必要だったから



男性/55歳

仕事で乗るバイク(会社貸与)


自動車の免許を取得すると、原付、つまり50cc以下のバイクに乗ることができます。最初はまったく興味はなかったけれど、通勤や通学、配達などの仕事で原付に乗り、それをきっかけにバイクの面白さに目覚めてしまった人もいるようです。小さなスクーターや配達用のカブやジャイロであっても、風を切って走る爽快さはバイクでしか味わえないものですね。

■タダでもらえた!


男性/41歳

親戚にもらった(原付・スクーター)



男性/54歳

家にあったのがそれだったから(原付・オフロード)



男性/41歳

母親からの譲り受けです(原付・スクーター)



女性/30歳

お兄ちゃんのお古がそれだったから(小型・ネイキッド)



男性/52歳

先輩から大切にしていた単車を譲ってもらった(原付・ネイキッド)


70年代の終わりから80年代のはじめに、ホンダとヤマハが販売シェアを激しく争った「HY戦争」があったことをご存じの方も多いと思います。これに巻き込まれる形でスズキも加わり、各メーカーから次々にニューモデルが繰り出され、利益度外視の価格も加わって原付の普及が急速にすすみました。クルマを買ったらオマケでついてきたこともあったそうで、そのお古をもらえた人もいるのではないでしょうか?

多くのライダーの原点は、青春をともにした原付にあり!?



はじめてのバイクは、免許も簡単で価格も安い「原付スクーター」が多いようでした。30km/hの最高速度といった規制はあるものの、運転は簡単で車体も小さく、シート下に収納スペースも備えています。燃費やメンテナンス、保険料などのランニングコストも安いため、エントリーユーザーに最適なモデルでしょう。



また、原付でも「スクーター」ではなく、本格的な車体にギアも備えた「ゼロハンスポーツ」と青春を過ごした方も多いはずです。「NSR」や「RZ」、「RGガンマ」など、各メーカーの最高峰スポーツを示す称号を与えられ、2ストロークエンジンの強力なパワーは多くの若者を熱狂させました。これらを先輩や友人から格安で譲り受けた方もいると思いますが、現在の中古車価格を見ると、その高騰ぶりに驚くのではないでしょうか。



原付は日本だけのガラパゴス規格といわれていますが、多くのライダーがビギナーの頃に親しんだカテゴリーです。大きなバイクにステップアップして何十年も原付に触れていない方の場合、久々に乗ってみると、はじめてバイクで走り出した日の思い出がよみがえってくるかもしれませんね。



さて、「始まり」があれば「終わり」があるものです。次回は、終(つい)のバイクについて。長年のバイクライフを楽しんできたライダー達は、最後にどんなバイクに乗ろうと考えているのでしょうか?


調査時期: 2022年10月11日

調査対象: マイナビニュース会員

調査数: 1006人

調査方法: インターネットログイン式アンケート(フォルサ)