「26歳フルタイムのアルバイト勤務です」と語る男性(福島県/サービス系/未婚)は、現在の立場で「良いことはひとつあります」として、「職業などで人を見下さないこと」を挙げる。
「学生時代には『介護職なんて。スーパーの店員なんて』と正直見下していた部分がありますが、今はまったく見方が変わりました。みんな自分より上の存在ですよ。なぜなら自分が最底辺なのですから」
こう自嘲する男性。一体どのような生活を送っているのだろうか。(文:福岡ちはや)
「恥ずかしくてかつての友人とも連絡を取っていません」
男性の収入は「国保と健康保険を引いて」手取り14万円ほどだという。アルバイトのためボーナスはなく、
「家に入れるお金、奨学金の返済などを引くと、貯蓄にまわせるのは最大9万円ほど。実家暮らしなのでなんとかやっていけていますが一人暮らしは無理でしょう。結婚願望はありますが、無理なので諦めています。将来が不安なので、なるべく貯金にまわしたいです。一生海外旅行も無理でしょう」
と余裕のなさを嘆いた。また男性は、
「同年代の方に比べかなりの低年収なので、恥ずかしくてかつての友人とも連絡を取っていません。同窓会なんて絶対参加できません。近所の人に仕事のことを聞かれるのが嫌なので、なるべく外出も控えています」
と交友関係を断っていることも明かす。なぜアルバイト勤務を続けざるを得ないのかは不明だが、男性自身が職業などで人に優劣をつける考え方をやめない限り、周りの目を気にする生活が続くのではないだろうか。