「なんで子供連れてスタバに来るの?」
こんなタイトルの、はてな匿名ダイアリーが物議を醸した。投稿者はショッピングモール内のスタバで仕事や勉強をしていると「毎回子どもの鳴き声が大音量で聞こえてくる」と綴る。
男性は「非難したいわけではなく、本当に疑問なので絶対に泣く年齢の子供を連れてスターバックスを利用する親御さんにその理由を教えてほしい」と問いかけた。すると800ブックマーク以上の反響があり、「子連れでスタバ」をめぐる意見が飛び交った。(文:okei)
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「なぜ子連れになると特別な理由が必要になるのか?」
投稿者はスタバについて、
「スタバって子供が喜ぶメニュー揃えて子供ウェルカムな感じにはしてないじゃん。それに、ある程度、落ち着いたスペースを求めて来ている客層が居ることも普通に考えてわかるじゃん」
と主張。続けて、
「どうしても季節限定のフラペチーノが飲みたかったらテイクアウトで買って休憩スペースを使うという方法があるし、コーヒーも同じく。子供が泣くのは当たり前だけど、サードプレイスとしてのスタバに対してお金を払っている部分があるから、どうしてファミレスやフードコートという、いくら子供が泣いてもいい(スタバがだめなわけじゃないけど)場所が他にあるのにスタバを選ぶのか教えてほしい」
と質問した。
この「スタバは子どもウエルカムじゃない」という見方には、「スタバ自体は子ども連れも利用しやすいメニューを用意している」という反論もあった。実際、公式サイトによると、「キッズミルク」「キッズココア」やオレンジ・アップルジュースが子供向け商品として提供されている。
投稿者は「サードプレイスとしてのスタバに対してお金を払っている部分がある」という。
スタバのドリップコーヒーSは350円で、ドトール(ブレンドコーヒー・Sサイズ224円)よりもちょっと高い。ちょっとしたプレミア感があるのは事実だろう。しかし、スターバックスの公式ブログによるとこのサードプレイスとは「自宅でも職場でもない、第3のリラックスできる場所のこと」とのこと。子ども連れを排除するようなニュアンスは見当たらず、むしろ「万人向け」という感じがする。公共施設内という特殊なロケーションだが、キッズ向けイベントを開催している店舗もあるぐらいだ。
そもそもスタバは「仕事や勉強をするための場所」として売り出しているわけでもない。コメントには、次のような意見もあった。
「PCで長時間仕事をしているほうが迷惑、親もコーヒーくらい飲みたい」
「なんで仕事でスタバに来るの?(中略)今はリモートワーク用のレンタルスペースも充実してるのにスタバでPCやってるやつの気が知れない」
もちろん、ある程度なら勉強・仕事をしていても許されるのも、スタバの魅力の一つだろう。しかし、静かだとしてもドリンク1杯で長時間粘るユーザーと、ちょっと騒がしくても短時間で帰るユーザーとを比べたら、店舗売上により貢献しているのは後者の方だ。静かだからといって「俺の方が良い客だ」と決めつけている態度には疑問も残る。
中には、次のような「逆質問」もあった。
「なぜ子連れになると人はスタバ如きへ行くことに特別な理由が必要になる(と投稿者は考えている)のか?」
投稿者は「追記」の中で、このコメントに最も納得できたという。
実際スタバは国内1700店舗以上ある大規模チェーンで、もはや「どこにでもある」存在といっていい。利用者の顔ぶれも、利用のされ方も周辺環境によってさまざま。都心のビジネス街なら投稿者のイメージするような雰囲気の店も多いだろうが、それと同じ雰囲気を子連れ客の多いショッピングモール内の店舗に求めるのは難しいだろう。
投稿者は「子どもが泣くのが嫌だとは思ってないので今まで通りスタバに行きます」と文章を締めくくっていたので、けっこうなスタバファンなんだろう。それにしても仕事をするなら、ショッピングモールの店舗ではなく、オフィス街のスタバにすればいいのではないかと思うのだが……。
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