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椎名林檎の特典グッズは「デザイン改訂」。ヘルプマーク使用者への謝罪も

2022年10月18日 14:00  CINRA.NET

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Text by CINRA編集部

椎名林檎のオフィシャルリミックスアルバム『百薬の長』の特典グッズが「ヘルプマーク」「赤十字マーク」に酷似しているのではないかと指摘されていた件について、本日10月18日、ユニバーサル・ミュージックからデザイン改訂と発売延期が発表された。

11月30日にリリースを予定していた『百薬の長』。物議を醸したのはUNIVERSAL MUSIC STORE限定で販売される「UNIVERSAL MUSIC STORE限定盤」に付属する特典グッズのうち、アクリルカードケース「諸々券ケース」と、マスクとマスクケースセット「夢語りマスク」。これらのグッズに付されたマークが、「ヘルプマーク」「赤十字マーク」に似ているのではないかと指摘され、SNSなどで問題視。デザイン変更を求める署名運動が立ち上がっていたほか、東京都などから対応を要請されるなど、波紋を広げていた。

ユニバーサル・ミュージックは今回の発表で、グッズのデザインについて、「今回の【UNIVERSAL MUSIC STORE限定盤】の付属グッズは、内容及びデザインを弊社で企画検討したものです」と明かしつつ、「そのデザインについて改めて弊社で検証しましたところ、法令の確認を含めた各種チェックが不十分であったこと、また、日本赤十字社及び東京都福祉保健局からも各マークの使用規定などについてご指導を頂きましたことなどを踏まえ、このたびの決定に至りました」と経緯を説明した。さらに、ヘルプマークを使用している人に向けても謝罪。

ヘルプマークをご利用の皆様、その普及に努められている皆様には、ご不安・ご不快な思いを抱かせてしまいましたことを心よりお詫び申し上げます。
今後は制作物に対するチェック体制および社員向けのコンプライアンス/倫理教育についても改めて見直し、再発防止につとめてまいります。
- ユニバーサル・ミュージックのオフィシャルサイトより椎名林檎オフィシャルサイトにあたるSR 猫柳本線の『百薬の長』特設ページでは経緯についてはユニバーサル・ミュージックのオフィシャルサイトで確認するよう案内しつつ、下記のようにコメント。

SR猫柳本線・SR猫柳本線ポケット、並びに林檎班など、黒猫堂のお問い合わせ窓口にも、多くの貴重なご意見を頂戴いたしました。御礼を申し上げるとともに、ご心配をおかけしましたこと、重ねてお詫び申し上げます。 - SR 猫柳本線の『百薬の長』特設ページより新たなデザインもユニバーサル・ミュージックのオフィシャルサイトで掲載されている。

ユニバーサル・ミュージックのオフィシャルサイトより

なお「UNIVERSAL MUSIC STORE限定盤」のリリース延期を受けて、通常盤のリリース日も変更になるとのこと。新たなリリース日は決まり次第発表される。

ヘルプマークとは、外見からはわからなくても援助や配慮を必要としている人たちが、周囲の人たちに配慮を必要としていることを知らせるためのマーク。義足や人工関節を使用している人、内部障害や難病の人、または妊娠初期の人らが使用することを想定している。

このマークをつけている人を見かけた際の配慮方法について東京都福祉保健局は「電車・バスの中で、席をお譲りください」「駅や商業施設等で、声をかけるなどの配慮をお願いします」「災害時は、安全に避難するための支援をお願いします」という3つの項目で呼びかけている。

赤十字マークについて、日本赤十字社では「赤十字マークは、戦争や紛争などで傷ついた人びとと、その人たちを救護する軍の衛生部隊や赤十字の救護員・施設等を保護するためのマーク」と説明しており、「とても大切な意味をもつマークであり、その使用については赤十字社と法律等に基づいて認められている組織に限られています。もちろん、一般の病院や医薬品などに使用することは禁止されています」としている。

赤十字マークの使用に関しては 戦時国際法であるジュネーブ条約で厳密に取り決めがなされているほか、日本では「赤十字の標章及び名称等の使用の制限に関する法律」の第1条で「白地に赤十字、赤新月若しくは赤のライオン及び太陽の標章若しくは赤十字、ジュネーブ十字、赤新月若しくは赤のライオン及び太陽の名称又はこれらに類似する記章若しくは名称は、みだりにこれを用いてはならない」と定められている。