「手取り13万円。フルタイムでなかなか頭を使う仕事をしているのにこの給料、低すぎます」
こう嘆くのは、サービス系の会社で契約社員として働く40代前半の女性(京都府/未婚/年収250万円)だ。女性は、
「物価も上がり、税金は変わらずなにかと取られ、働いていなかった学生の頃のほうが豊かです。常に優先順位を考えながら買い物をし、我慢することも多いです」
と不満をこぼす。(文:福岡ちはや)
※キャリコネニュースでは「手取り20万円以下の人」にアンケートを実施しています。回答はこちらから https://questant.jp/q/94ZJP3D8
「日本は賃金が安すぎる。これに尽きる」
薄給が不満なら転職すればいいと考える人もいるかもしれないが、女性は転職に踏み切れない理由について次のように説明する。
「転職したからといって給料は似たような水準のところが多そうだし、ブラック企業にあたるのが嫌でうっかり変われません。高齢化社会なのに新卒ばかり優遇するシステムはそのままだし、日本は本当に暮らしづらい国になったと感じます」
不動産・建設系の会社で働く30代後半女性(奈良県/正社員/既婚/年収200万円)も、「手取り15万円。日本は賃金が安すぎる。これに尽きる」と日本の現状にダメ出しをする。
「私は生活のために働いているわけではないので、生活のなかで困っていることはない。ただ将来のために働いています。『少ないながらも厚生年金の積み増しを』と思い、少ない手取りの9割は老後のために運用や貯蓄しています」
少子高齢化を危惧し、年金制度に不安を覚える人は少なくない。この女性のように自身で備えられる人ならまだいい。しかし今の生活すらままならない人は、一体どうやって老後のための蓄えを用意すればいいのだろうか。