ハンターに迫るピューマ(画像は『New York Post 2022年10月13日付「Frightening footage shows moment quick-thinking hunter fires pistol at pouncing cougar」』のスクリーンショット) シカを追っていたはずが、ピューマ(マウンテンライオン)に追われる立場になっていた…。そんな恐怖の瞬間を捉えた動画がInstagramに投稿され話題となっている。男性は右手で銃を構え、左手で携帯電話を持って動画を撮影したという。『Field & Stream』などが伝えた。
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米ユタ州出身のジャレド・エリクソンさん(Jared Erickson)は今月9日、アイダホ州南東部で大型のアメリカアカシカ(ワピチ)狩りをしていたところ、背後にピューマの気配を感じてカメラを回した。
動画ではまず、茂みの中をゆっくりと近づいてくるピューマと、それを狙うジャレドさんの銃が映し出される。
ジャレドさんは銃を持ったまま後ずさりをし、ピューマとの距離を何とか保とうとしているが、息遣いは荒く緊迫感がヒシヒシと伝わってくる。
一方のピューマは獲物を襲うタイミングを見計らっているようで、ジャレドさんが「下がれ」と声を上げても一向に怯む様子はない。それどころか両者の距離は少しずつ縮まり、ピューマが凄まじい形相でジャレドさんを睨みつけているのが見て取れる。
そしてピューマがまさに飛び掛かろうとしたその瞬間、ジャレドさんは1発目を発砲したが弾は外れ、ピューマは身を翻して逃げ切っている。
するとジャレドさんは、茂みの中から様子をうかがうピューマに2発目を発砲、しかし左手に携帯電話を持っているせいか、弾が当たった様子はない。
こうして2度も難を逃れたピューマはその後、ゆっくりと茂みを移動し、ジャレドさんを凝視すると、くるりと背を向けその場を去った。
なおこの動画を見た野生動物専門家は、ジャレドさんを襲う直前のピューマの伏せた耳は「攻撃するサイン」と説明、「もし耳を伏せたピューマが45メートル(50ヤード)以内に接近し、ハンターを凝視したりその場を去る様子がない時は要注意。武器となり得る物は何でも使い、自己防衛の準備をするべきだ」と述べている。
またアイダホ州魚類野生生物局の地域コミュニケーション・マネージャーのテリー・トンプソン氏(Terry Thompson)は「アイダホ州でピューマと遭遇することは非常に珍しく、ここ何年もピューマによる人間への襲撃は起きていない」と明かすと、このように続けた。
「ジャレドさんはあの状況をとても上手く乗り切った。ピューマが至近距離に迫るまで、彼が銃を発砲しなかったことには驚いている。またピューマに背中を見せず、目を離さずにいたことも的確な判断だった。」
ちなみにジャレドさんは「携帯電話を取り出す30~45秒前から、ピューマに後をつけられていた。捕食者と対峙したのはあれが初めてだった」と明かし、「アカシカ狩りにきて、こんな目に遭うなんて考えてもいなかった。銃の準備をしておいて本当に良かったよ」とコメントしている。
そしてこの動画には「これは怖い」「血圧が上がりそう」「私だったら食べられているかも」「銃を両手で扱うべきだ。片手で撮影しながら銃を使うなんて、どうかしている。携帯電話の動画に執着する人が多すぎる。彼は幸運だっただけ」「あの距離でよく助かった」「狩りが楽しいなんて私には理解できない」「とにかく人間もピューマも怪我ひとつなかったのだからホッとしている」といったコメントが寄せられている。
画像は『New York Post 2022年10月13日付「Frightening footage shows moment quick-thinking hunter fires pistol at pouncing cougar」(Instagram / jarederickson1980)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)