“同一労働同一賃金”とはいうものの、労働者本人が納得できる待遇を実現するのは難しいようだ。大手企業で派遣社員として働く40代前半の女性(愛知県/その他/既婚/子ども1人)は、
「一般事務なのに、システムエンジニア的なお仕事をさせられています。時給はエンジニアだと一般事務より600円以上高いのに、私は一般事務と同じ時給です」
と不満を吐露する。もし契約と違う仕事をさせられているのなら問題だ。(文:福岡ちはや)
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「次のお仕事があるか不安。時給がまったく上がらず、税金ばかり取られる」
女性は「手取りは月々の平均値で19万円ほど」と言い、自身の待遇がいかに割に合わないものなのかを説明する。
「あるシステムの保守は、正社員のおじさん1人と私だけ。でも、おじさんは『わからない』と言ってシステムを触ろうとしません。すべて私がやっています。なのに、おじさんのほうがはるかに年収も高く、組合に守られているため、クビやリストラにあうこともない」
女性の待遇を決めるのは派遣会社のため、適正な賃金にしてもらうには派遣会社に訴える必要がある。ただ、女性は派遣法の関係で半年後に退職する予定だという。
「年齢的にも次のお仕事があるか不安ですし、時給がまったく上がらず、税金ばかり取られ、子どもの教育費が貯められません」
と不満を綴った女性。非正規雇用労働者が不当な扱いを受けることなく、安心して働ける世の中になるといいのだが。