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高島屋がコスメのセミセルフ事業から撤退 傘下の東神開発がファッションプラザ・サンローゼを吸収分割

2022年10月13日 19:02  Fashionsnap.com

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高島屋のロゴ

Image by: FASHIONSNAP
高島屋の連結子会社である東神開発が、子会社のファッションプラザ・サンローゼの不動産事業を吸収し同社を清算すると発表した。吸収分割効力発生日は2023年3月1日、清算結了は5月末日を予定。これに伴い、ファッションプラザ・サンローゼが運営している百貨店展開のコスメブランドを中心としたセミセルフショップ「タカシマヤコスメティックス ミリオンドアーズ」と「タカシマヤコスメティックス」は2023年2月末までに順次閉店するほか、ファッションプラザ・サンローゼの不動産事業は東神開発が継承する。

 ファッションプラザ・サンローゼは、1979年に前身となるファッションプラザとして創業。1991年にネクストを存続会社として合併した。2001年にゴールデンローズを吸収合併し、社名をファッションプラザ21に変更。2008年にサンローゼ・ピーアンドシーを吸収合併した際に、社名を現在のファッションプラザ・サンローゼに変更した。
 タカシマヤコスメティックス ミリオンドアーズは、2012年に「ミリオン・ドアーズ タカシマヤコスメティックス(MILLLION DOORS TAKASHIMAYA COSMETICS)」をオープンし、2017年に現在の名称に変更した。グループ以外の商業施設などにも出店を広げていたが、ほか百貨店が運営するセミセルフショップからは遅れを取っていた。
 不動産賃貸管理業や衣料・化粧品の販売業を手がけてきたが、コロナ禍による経営環境の変化や、主力だったコスメ業態の不振などから業績が低迷。直近の2022年2月期の決算では、純資産が5億9800万円、総資産が10億5700万円、営業損失が8500万円の赤字、経常損失が8500万円の赤字、当期純損失が1億500万円の赤字を計上していた。ファッションプラザ・サンローゼが展開する事業の市場規模や採算性について再評価した結果、衣料・化粧品などの販売業について将来的にも業績の回復が困難であると判断し、事業撤退を決定。なお、タカシマヤ コスメティックス ミリオンドアーズ有楽町マルイ店は今年1月14日に閉店した。
 東神開発は1963年にショッピングセンター業態の開発を主軸に設立。玉川高島屋S・Cや柏高島屋ステーションモール、日本橋髙島屋S.C.を手がけるほか、シンガポール高島屋S.C.をはじめとした海外事業も運営している。今回の吸収分割により、ファッションプラザ・サンローゼからサンローゼ赤坂やヒルトンプラザ大阪の運営を引き継ぐ。