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ウィリアム皇太子、メンタルヘルスについて議論 母・ダイアナ妃を亡くした時を回想するような発言も

2022年10月12日 09:11  Techinsight Japan

Techinsight Japan

ラジオ番組でメンタルヘルスについて議論したウィリアム皇太子(画像は『The Prince and Princess of Wales 2021年6月21日付Instagram「Thank you for all the birthday wishes and kind messages」』のスクリーンショット)
ウィリアム皇太子(40)とキャサリン皇太子妃(40)が10日の「世界メンタルヘルスデー」を記念して、英『BBC Radio1』の特別番組でインタビュアーを務めた。メンタルヘルスについてゲスト達と議論を交わした皇太子は「ある突然、何かが起きて生活が一変することもある」と、まるで母ダイアナ妃を亡くした時を回想するような発言をした。

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ウィリアム皇太子とキャサリン皇太子妃が現地時間11日、『BBC Radio1』で放送した『Newsbeat』の特別番組で司会を務めた。

番組は10日に「世界メンタルヘルスデー」を迎えたことを記念し、『BBC Radio1』のライブラウンジで収録された。

スタジオには、メンタルヘルス支援者のアントニオ・フェレリアさん(António Ferreria、24)、慈善団体「The Mix」のエマ・ハードウェルさん(Emma Hardwell)、音楽療法士のベン・カウリーさん(Ben Cowley)、アンナ・フロイト国立子供家族センター(Anna Freud Centre for Children and Families)のアビゲイル・ミランダ博士(Dr Abigail Miranda)の4人を迎え、メンタルヘルスに関する議論を交わした。

その中でウィリアム皇太子は「私達はメンタルヘルスに関する多くの仕事を行い、多くの人の話を聞きました。みんな『道具箱』が好きなんです。特に男性はね。『道具箱』というのは、とても便利なたとえです」と述べ、“道具箱”のことをこう説明した。

「多くの人は本当に必要なものが現れるまで、自分に何が必要なのか分からない。ある日突然、大きな事が起きて、生活が一変するかもしれません。その時になって、自分にはそのことに対応するだけの『道具』や経験がないことに気付くんです。」

そして「大家族や周囲によるサポートのネットワークは、本当に大切です」と加えた。

ウィリアム皇太子はまるで、1997年に母ダイアナ妃が事故死した時のことを回想したかのようだった。当時皇太子は、まだ15歳の若さだった。

この発言に対し、アビゲイル博士は「私が思うに、あなたの道具箱はコミュニケーションが鍵であり、その中には愛着に関する神話を打ち砕くことが入っているんでしょうね」と述べた。

この他の会話では、アフリカ系男性のアントニオさんが今よりも若い頃を思い出して「当時はメンタルヘルスが話題になることはなかったんです」と明かした。その後、自分の経験を話して他人を助けたいと思うようになり、現在は認知神経科学を含む心理学の学位取得に向けて勉強中だという。

するとエマさんが「特に若い世代の間では、メンタルヘルスの話をするのが怖くないようになり、受け入れられてきていると思います」と話し、こう続けた。

「私達はみんな孤独を感じますが、特にそう感じる時には、必要な人脈が欠けているのかもしれません。だから、みんなが同じように感じていると認めることで、より多くの人が簡単に話し合えるようになるんです。」

この意見に対し、キャサリン皇太子妃は「それが、私達が伝えたいメッセージのひとつなんです」と言い、次のように説明した。

「メンタルヘルスの問題は、誰にでも起こり得ることなのです。体の健康のためにジムに行くのと同様に、心の健康にも気を配る必要があるのです。」

「その方法には、正解も不正解もありません。何が合うかは人それぞれだし、自分をサポートするために、あらゆる方法や機会を試してみることが大切なのです。」



画像は『The Prince and Princess of Wales 2021年6月21日付Instagram「Thank you for all the birthday wishes and kind messages」』『BBC Radio 1 2022年10月10日付Instagram「The Prince and Princess of Wales have taken over @bbcnewsbeat to present a mental health special.」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 寺前郁美)