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椎名林檎の特典グッズ「対応を協議中」と発表。「ヘルプマーク」「赤十字マーク」に酷似

2022年10月11日 18:01  CINRA.NET

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Text by CINRA編集部

椎名林檎のオフィシャルリミックスアルバム『百薬の長』の特典グッズが「ヘルプマーク」「赤十字マーク」に酷似しているのではないかとの指摘について、ユニバーサル・ミュージックは10月10日、対応を協議していると発表した。

『百薬の長』は椎名林檎にとって初となるオフィシャルリミックスアルバム。リミキサーとして、日本国内から鯵野滑郎、石野卓球、KID FRESINO、岡村靖幸、Ovall、大沢伸一、STUTS、砂原良徳の8組、海外からGilles Peterson、Miso、object blue、Telefon Tel Avivの4組の参加が発表されている。

物議を醸したのはUNIVERSAL MUSIC STORE限定で販売される「UNIVERSAL MUSIC STORE限定盤」に付属する特典グッズのうち、アクリルカードケース「諸々券ケース」と、マスクとマスクケースセット「夢語りマスク」。これらのグッズに付されたマークが、「ヘルプマーク」「赤十字マーク」に似ているのではないかと指摘され、SNSなどで問題視されていた。

アクリルカードケース「諸々券ケース」

マスクとマスクケースセット「夢語りマスク」

椎名林檎オフィシャルサイトにあたるSR 猫柳本線の『百薬の長』特設ページでは下記のようにコメント。

11月30日(水)発売予定の椎名林檎のオフィシャル・リミックスアルバム 『百薬の長』【UNIVERSAL MUSIC STORE限定盤】に付属する特典グッズに関しまして、多くの方々からご意見を頂戴しました。そちらを踏まえ、ただいま発売元のユニバーサル・ミュージックが対応について協議をしております。改めてご案内させていただきますので、いましばらくお待ちいただきますよう、よろしくお願いいたします。 - SR 猫柳本線の『百薬の長』特設ページよりUNIVERSAL MUSIC STOREでは下記のコメントが発表された。

11月30日発売の椎名林檎のオフィシャル・リミックスアルバム 「百薬の長」【UNIVERSAL MUSIC STORE限定盤】に付属する特典グッズに関しまして、多くの皆さまから頂きましたご意見を踏まえ、弊社内で協議しております。改めてご案内させて頂きます。 - UNIVERSAL MUSIC STOREよりヘルプマークとは、外見からはわからなくても援助や配慮を必要としている人たちが、周囲の人たちに配慮を必要としていることを知らせるためのマーク。義足や人工関節を使用している人、内部障害や難病の人、または妊娠初期の人らが使用することを想定している。東京都福祉保健局が独自に作成し、2012年から都営地下鉄大江戸線で配布開始。現在では民間企業や各地方自治体にも広がりを見せている。

このマークをつけている人を見かけた際の配慮方法について東京都福祉保健局は「電車・バスの中で、席をお譲りください」「駅や商業施設等で、声をかけるなどの配慮をお願いします」「災害時は、安全に避難するための支援をお願いします」という3つの項目で呼びかけている。

都内の配布場所は都営地下鉄の駅や都立病院など。詳しいリストは東京都福祉保健局のオフィシャルサイトに掲載中だ。そのほか、神奈川県、埼玉県、大阪府、京都府、兵庫県などでも配布されているので、それぞれの自治体のオフィシャルサイトで確認しよう。

今回の件で、はからずも認知が高まることになったヘルプマーク。街で見かけたら、思いやりのある行動を心がけよう。

また赤十字マークについて日本赤十字社は「赤十字マークは、戦争や紛争などで傷ついた人びとと、その人たちを救護する軍の衛生部隊や赤十字の救護員・施設等を保護するためのマーク」と説明しており、「とても大切な意味をもつマークであり、その使用については赤十字社と法律等に基づいて認められている組織に限られています。もちろん、一般の病院や医薬品などに使用することは禁止されています」としている。

赤十字マークの使用に関しては戦時国際法であるジュネーブ条約で厳密に取り決めがなされているほか、日本では「赤十字の標章及び名称等の使用の制限に関する法律」の第1条で「白地に赤十字、赤新月若しくは赤のライオン及び太陽の標章若しくは赤十字、ジュネーブ十字、赤新月若しくは赤のライオン及び太陽の名称又はこれらに類似する記章若しくは名称は、みだりにこれを用いてはならない」と定められている。

「知っていますか? このマークの本当の意味」と題する冊子のPDFも公開されているので、こちらもチェックしてみよう。