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『ザ・クラウン』故フィリップ王配の不倫シーンに王室関係者が激怒「女王の他界直後に無神経」「悪質極まりない」

2022年10月11日 06:11  Techinsight Japan

Techinsight Japan

『ザ・クラウン』最新シーズンでフィリップ王配のエピソードが物議に
故エリザベス女王(享年96)の治世を描いたNetflixのドラマ『ザ・クラウン』の最新シーズンで、女王の夫で故エディンバラ公フィリップ王配(享年99)が親友の年下女性と不倫関係にあったように描かれているという。女王が崩御して間もないにもかかわらず、このような内容を配信することについて、王室専門家らは「実に不愉快だ」「悪質極まりない」と怒りをあらわにしている。

動画配信サービスNetflixによる人気ドラマ『ザ・クラウン』のシーズン5が、11月9日に配信開始される。同ドラマは実在の人物や歴史的事実をベースとした物語だが、多くのフィクションで脚色されている。

待望の最新シリーズ配信開始に先駆け、英メディア『The Sun』は現地時間9日、同ドラマのエピソード中にエリザベス女王の夫であるエディンバラ公フィリップ王配の不倫シーンがあると報じたのだ。

同メディアによると、ドラマではフィリップ王配と親交の深かった32歳年下のペネロペ・ナッチブル(ビルマのマウントバッテン伯爵夫人、69)との関係が描かれているという。

“ペニー”の愛称で知られるペネロペは実業家の娘で、1979年にルイス・マウントバッテン卿の孫であるノートン・ナッチブル氏と結婚した。マウントバッテン卿はフィリップ王配の最愛の叔父だったが、ノートン氏とペネロペの挙式2か月前、IRA(アイルランド共和軍)によって暗殺された。

王配と女王の長男チャールズ皇太子(当時)は、ノートン氏と同じくスコットランドのゴードンストウン校の卒業生だったこともあり、結婚式ではベストマンを務めた。

ペネロペはノートン氏との間に3人の子供をもうけたが、末娘を5歳の時に腎臓がんで亡くしている。この時、王配は悲しみに暮れるペネロペをサポートしたと言われている。

そんな2人が急接近したのは1994年、王配がペネロペに乗馬を教えたのがきっかけだった。その後、2人は一緒にロイヤル・ウィンザー・ホース・ショーに出かけるなどして親交を深めていった。王配は2017年に現役公務から引退後、ノーフォーク州に所有するサンドリンガムの邸宅で多くの時間を過ごしたが、ペネロペは敷地内にあるコテージの常連客だったという。

2021年4月に王配は崩御し、ウィンザー城の聖ジョージ礼拝堂で葬儀が執り行われた。コロナ規制のため招待客は大幅に縮小されたが、ペネロペは選ばれた30人の招待客の1人だった。なおペネロペは今年9月の女王の国葬にも参列している。

同メディアによると、ドラマの中でフィリップ王配役を演じた俳優がペネロペを演じた女優に対し「結婚生活が別々の方向に成長した」と打ち明け、問題を抱えていることを告げるシーンがあるという。

エリザベス女王が先月8日に崩御したばかりにもかかわらず、Netflixがこのような内容を配信することについて、王室関係者らは怒りをあらわにしている。

1998年から2000年まで女王の広報担当者だったディッキー・アービター氏は「女王陛下がフィリップ殿下の隣に埋葬された数週間後だというのに、これは実に不愉快だ。率直に言うと残酷な駄作でしかない」と斬り捨て、こう続けた。

「ペニーは家族全員にとって長年の友人だった、というのが真実です。Netflixは他人の気持ちなんてどうでも良いんですよ。」

王室伝記作家のイングリッド・スワード氏は、かつてペネロペについて「エディンバラ公の人生で2番目に重要な女性、つまり常に相談相手で忠実な仲間であり、『秘密の番人』である」と表現していた。

そのためスワード氏はドラマの内容を痛烈に批判している。

「悪質極まりない。これは単なるフィクションです。殿下が自身の結婚生活を誰かに打ち明けるなんて、百万年経ってもありえません。王族は正気を保つためにも、このドラマを見ないようにするでしょう。」
(TechinsightJapan編集部 寺前郁美)