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LCDサウンドシステム、Nia Archives、Honey Dijonら、今週のおすすめの楽曲をレビュー

2022年10月07日 12:00  CINRA.NET

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Text by CINRA編集部

毎週更新のCINRAプレイリスト「Songs We Dance To」。ロック / ポップ、インディ、ヒップホップをはじめ、実験的なエレクトロニックミュージックからK-POPまで、ジャンルレスに選曲したプレイリスト(2022年10月5日週更新)から、編集部員が特におすすめしたい楽曲を紹介します。

LCD Soundsystemの5年ぶりとなる新曲。現代アメリカを代表する作家であるドン・デリーロの小説『ホワイト・ノイズ』(1985年)の映画化に際して制作された楽曲で、繰り返される<I need a new body(新しい身体が必要だ)>というリリック、「new body rhumba(新しい身体のルンバ)」というタイトルからはどこかSF的でペシミスティックなニュアンスも読み取れ、LCD印のディスコパンクの能天気な歌とサウンドと相まってアイロニカルに響く。

なお、アダム・ドライバー、グレタ・ガーウィグらを迎えた同映画はNetflix映画『マリッジ・ストーリー』(2019年)などで知られるノア・バームバックが監督を務め、12月30日に国内配信される予定。これが単に映画のために楽曲を制作しただけなのか、このあと本格的なカムバックを控えているのか気になるところ。(山元翔一)

ロンドンを拠点に活動する1999年生まれのプロデューサー/シンガー/DJのNia Archives。エリカ・バドゥを彷彿とさせるネオソウル的な歌声の魅力もあいまって、近年再興を見せているジャングル/ドラムンベースシーンの中でも際立った個性を感じさせるアーティストの1人だ。

新曲“Baianá”は、ブラジルの合唱団「Barbatuques」の著名な同名楽曲を大胆にサンプリングしたエネルギッシュなドラムンベーストラック。ミュージックビデオはブラジルで撮影されたもので、監督および映像撮影はNia Archives自らがDelphinoと共同で担当している。(佐伯享介)

シカゴに生まれ、ニューヨークとベルリンを拠点に世界中のクラブやイベントで活躍するHoney Dijon。最近では、ハウスのルーツとしてのブラッククィアコミュニティーへの祝福に満ちたビヨンセの最新アルバム『RENAISSANCE』への参加でも注目を集めた。新曲“Show Me Some Love”は、11月発売の2ndアルバム『Black Girl Magic』からのシングルカット曲。MURA MASAとのコラボも記憶に新しいコンプトンのハウスプロデューサー・Channel Tresと、Sadie Walkerがボーカルで参加している。ループするビートと絡み合うChannel Tresの深みのある声がダンスフロアの熱気と猥雑な空気を立ち上らせるかのようで、来たるアルバムへの期待を煽る1曲。(後藤美波)

そのほか、Arctic Monkeys、M.I.A.、Shygirl、DYGL、土岐麻子、SEULGI、さらさ、Weval、yunè pinkuなどの新曲30曲を追加。CINRA編集部がいま聴いている曲をセレクトするプレイリスト「Songs We Dance To」は、Apple Music、Spotifyで毎週水曜に更新中。