2022年10月06日 16:41 弁護士ドットコム
自分で撮影した無修正のアダルト動画をFC2コンテンツマーケットで販売したとして、わいせつ電磁的記録送信頒布(刑法175条1項)の罪に問われた男性に対して、東京高裁は10月6日、懲役2年、罰金200万円、執行猶予3年の有罪とした1審判決を支持して、控訴を棄却した。無罪を主張していた男性側は即日上告した。
【関連記事:「殺人以外なんでもされた」元AV女優・麻生希さん「自己責任論」めぐり激論】
逮捕・起訴事実となったのは、女性が男性器を口に含む「口腔性交」の無修正動画だったが、性交シーンや女性器は映ってはいなかった。
男性側は控訴審で「単にモザイクがかかっていないだけで『わいせつ』と認定されるのはおかしい」と反論。(1)わいせつ電磁的記録にあたらない、(2)たとえあたるとしても、刑法175条1項は「表現の自由」を侵害して違憲だとして、無罪を主張していた。
東京高裁の石井俊和裁判長は判決で、男性の動画を「わいせつ電磁的記録」と認定した1審・東京地裁立川支部の判断は相当と支持。さらに、これまでの裁判例に即した判断で、わいせつ性の基準も「不明確とはいえない」などとして、法律の適用に誤りはないとした。
控訴審判決の後、男性の弁護人をつとめる趙誠峰弁護士は、弁護士ドットコムニュースの取材に「性器が映っていることだけで規制されることに答えておらず、現状を追認するだけの判決。最高裁には形式的ではなく、きちんとした判断をしてもらいたい」と述べた。
男性は「モザイクをかけただけで『わいせつ』じゃないと認められることには疑問が残りますが、こちらの訴えに答えてくれた部分もあります。最高裁では『わいせつとはなにか?』というところにもう一歩踏み込んだ判断をもとめていきたいです」と話した。