警察官と警察犬に追い詰められる強盗犯(画像は『New York Post 2022年9月28日付「Tucson cops kill man after he points gun at police dog’s head: video」(Tucson Police K9)』のスクリーンショット) 警察官と行動をともにする警察犬は常に危険と隣り合わせの日々だが、このほどアメリカの警察が公開した強盗犯を追い詰める警察犬と警察官の映像が人々に衝撃を与えている。強盗犯は襲ってきた警察犬の頭に銃口を向けた途端、警察官にその場で射殺されてしまった。しかしSNSでは、警察犬の命が救われたことに多くのユーザーが安堵したようだ。『New York Post』『Arizona Daily Star: Tucson.com』などが伝えている。
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米アリゾナ州ピマ郡の「ピマ地域緊急事態対応チーム(Pima Regional Critical Incident Team)」が現地時間9月23日、強盗犯を追う警察官の映像を公開したところ多くの関心を集めた。映像は今年の8月25日に警察のボディカメラが記録したもので、当時ツーソン警察のSWAT隊員が住居侵入と銀行強盗の容疑で指名手配されていたフランシスコ・ハヴィエル・ガラルザ(Francisco Javier Galarza、49)を追っていた。
映像には、コンビニエンスストアから出て来たフランシスコを待ち伏せしていた隊員が銃を構えて「ひざまずけ!」と叫んでいる様子が捉えられている。だがフランシスコはこれに従わず、黒いバッグから銃を取り出して逃走しようとした。しかしすぐさま放たれた警察犬の“キロ(Kiro)”によって彼は地面に押し倒された。
キロに脚を噛まれ身動きが取れないフランシスコは、逃れるために手に持っていた銃をキロの頭に向けて発砲しようとした。キロはそのまま撃たれてしまうのではないかと思われたが次の瞬間、警察官が数発の銃弾をフランシスコに向けて発砲した。
撃たれたフランシスコは、地面に倒れたまま動くことができずにいた。警察官は救急隊が到着するまで彼に救命措置を施したが、その場でフランシスコの死亡が確認された。
地元メディア『KOLD News 13』によると、フランシスコはこれまでにも犯罪を繰り返しており、1992年に3年の懲役刑に加え1994年には薬物所持で4年の実刑、そして2000年に車両窃盗、2001年には6件の武装強盗、その後釈放された2011年に再び武装強盗を働き7年半の実刑を受けている。
なお今回フランシスコに発砲したのは、ツーソン警察に17年勤務するアーネスト・オルティス巡査(Ernest Ortiz)と15年勤務のバリー・ペデルセン巡査(Barrie Pedersen)でどちらもベテランの警察官だった。
ツーソン警察では現在、フランシスコの射殺に対する警察官の行動について調査が行われており、調査が終了した後はピマ郡検事事務所に書類送検され審議が行われる予定とのことだ。
ちなみにSNSでは、キロをフランシスコの銃弾から守った警察官に対して「キロを守ってくれてありがとう」といった声があがっている。
画像は『New York Post 2022年9月28日付「Tucson cops kill man after he points gun at police dog’s head: video」(Tucson Police K9)(Tucson Police K9/Facebook)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 MasumiMaher)