トップへ

バレエ教室を選ぶときの着目ポイント6選 バレエ歴21年の筆者が解説

2022年10月01日 09:01  おたくま経済新聞

おたくま経済新聞

バレエ教室を選ぶときの着目ポイント6選 バレエ歴21年の筆者が解説

 バレエを習いたい!子どもに習わせたい!…けれども、どこの教室が良いのか分からず、迷ってしまう方は多いでしょう。


 それもそのはず。現在、日本には約4000件以上のバレエ教室があります。


 今回は、バレエ教室を選ぶときに着目すべき6つのポイントをバレエ歴21年の筆者が解説します。


 バレエを習い始めてみたけれどなんか違う……とならないように、バレエ教室の選び方を学んでいきましょう!


【その他の画像・さらに詳しい元の記事はこちら】


■ バレエ教室を選ぶときの着目ポイント

 バレエ教室を選ぶ際には、大きく分けて6つの着目ポイントがあります。


 どこかにミスマッチがあると、習い始めて「なんか違う……」「この先生合わない……」と思う原因に。


 ひとつひとつ見ていきましょう。


(1)教室の系統

 まずは、バレエ教室の系統を確認しておきましょう。


 バレエ教室の系統には、大きく分けて以下のようなものがあります。


▼バレエ教室の系統


・プロを目指す本格的なバレエ教室
・趣味として習う人が多いバレエ教室
・スポーツセンターなどのカルチャークラスとしてのバレエ教室
- - - - -


 プロを目指す人が多いのかどうかは、その教室が輩出したダンサーの数やコンクールの出場者の数を見れば分かります。


 ホームページやSNSを確認し、有名なダンサーを多く輩出していたり、頻繁にコンクールに出場している様子がある教室は、プロを目指す人が多い本格的なバレエ教室です。


 「とりあえずバレエを体験してみたい」と軽い気持ちで、本格的なバレエ教室に入ると、レッスン内容が厳しかったり、先に習い始めていた人たちが上手すぎてやる気を無くしたりと、せっかく始めたバレエが楽しくなくなる可能性があります。


 とはいえ、バレエ教室全体の中では、上記のような本格的なバレエ教室は少数派。教室のホームページやSNSを見て、コンクールの出場が多いと感じなければ、趣味として習う人が多いバレエ教室と考えてよいでしょう。


 また、気軽にバレエを始めてみたい方は、スポーツセンターなどのカルチャークラスとして開講されているバレエレッスンを受けるのもおすすめです。


 床がバレエ専用ではないためトゥシューズ(つま先立ちをするバレエ専用の靴)を履くことはできませんが、バレエの楽しさを感じるには十分です。


(2)費用

 習い事を始めるうえで費用も必ず見ておきたいポイントです。


 バレエにかかる費用には、大きく分けて3パターンあります。


▼バレエにかかる費用3パターン


(1)レッスン代
(2)アイテム代
(3)発表会費用
- - - - -


 (2)のアイテム代は、メーカーや質によって値段がピンキリなので、最初はそこまで気にしなくてもよいでしょう。


 バレエ教室を選ぶうえで注目すべきは(1)のレッスン代と(3)の発表会費用です。


 教室や地域、年齢によりますが、週に1回のレッスンで6000円ほど~1万円前後、週に2回以上になると1万円前後~1万8000円ほどのレッスン代(月謝)がかかります。


 発表会費用に関しては、頻度や規模によりますが、だいたい1回あたり10万円前後になるでしょう。


 当然、プロを目指す本格的なバレエ教室になればなるほどレッスン代や発表会費用は高く、カルチャークラスなどの気軽に始められる教室では安くなります。


 バレエは継続することで上達するものですので、最低でも1年は通いたいところ。せっかくバレエを始めたのに、レッスン代が高くて通うのをやめてしまうのは非常にもったいないです。


 初めからレッスン代や発表会費用を念頭に置いて、教室選びをする必要があります。


(3)アクセス

 バレエに限りませんが、通ううえでアクセスの良さは非常に大切ですよね。


 特に、バレエの場合はレッスン前後にウォーミングアップやクールダウンの時間を取る必要があるため、レッスン時間+αを見ておかなければなりません。


 アクセスが悪く、レッスンギリギリに着いてしまう場合は怪我に繋がりやすくなりますし、あまりにも遠い教室だと足が遠のいてしまいます。


 また、お子さんの場合は送り迎えのしやすさも考慮しなければなりません。


 自宅や職場、学校から通いやすく、送迎場所が十分に確保できる立地の教室を選びましょう。


(4)教師の経歴

 教師の経歴も確認しておきましょう。


 経歴に関しては、ホームページなどを参照し「バレエ団に所属したことがあるか」を1つの指標とするのがおすすめです。


 バレエ団に所属したことがあるということは、プロのダンサーとして活動したことがあるということです。一定レベル以上の技術を持っている証でもありますし、プロのダンサーになるためにはどうすればよいかも分かっています。


 あくまでも1つの指標ですが、プロになることも視野に本格的にバレエを習いたいという方は、プロ経験のある教師に習ってみるとよいでしょう。


 また、バレエだけでなく、解剖学や栄養学など、バレエの周辺知識を学んでいるかどうかも大切な指標だと筆者は思っています。


 昔は良しとされたストレッチ方法が現代では解剖学的観点から危険視されている、なんてこともあります。現代の知識に合わせて、バレエの指導方法もアップデートされているかどうかは、非常に重要な観点なのです。


 体験の際に先生に尋ねるなど、バレエ指導に関する勉強を続けているかどうかも教室選びの1つの指標にしてみてください。


 先生によっては、教室のSNSで「〇〇について勉強した」「うちの教室は解剖学的な知識も取り入れている」などと発信していることもあります。ぜひSNSもあわせてチェックしてみてください。


(5)生徒の数

 生徒の数もバレエ教室を選ぶうえで着目してほしいポイントです。


 教室の規模にもよりますが、1クラスあたり10人以下だとじっくり見てもらえるでしょう。


 小さなお子さんの場合は6~8人くらいのほうが、お友達としゃべったりせずレッスンに集中できるかもしれません。


 逆に、大人の場合は人数が少ないとすぐに自分の順番が回ってきて、体力的にキツいと思うことも。(バーを離れて行うエクササイズは、通常3~4人を1組としてローテーションして行います)


 教室によっては、アシスタントの先生が入ることもあるため、一概に「〇人が良いです!」とは言えませんが、一度体験レッスンを受けてみて、どのくらい見てもらえるのか、ペース配分はキツくないかなどを確認するとよいでしょう。


(6)発表会の頻度・規模

 最後に確認しておきたいのが発表会の頻度や規模です。


 多くのバレエ教室で、年に1回発表会が行われます。「発表会は2年に1回」としている教室でも、発表会が無い年は「研究発表会」などの名目で、実質発表会的なことを開いている場合もあります。


 発表会の規模は、生徒の数や発表会費用によって大きく異なります。 


 生徒の数が少ない場合、発表会の規模は小さくなりますが、人数が少ないぶん主要な役が回ってくる確率が高いというメリットがあります。


 一方、生徒の数が多ければ、プロのダンサーをゲストに呼ぶなど豪華な発表会が開催できるのがメリットです。その分、主役はゲストダンサーが踊り、生徒は脇役しか与えられない可能性も十分あります。


 一度発表会を観にいき、発表会の雰囲気や配役について確認しておくと安心です。


■ ライフスタイルや目的に合ったバレエ教室を選ぼう

 バレエ教室を選ぶ際に着目してほしい6つのポイントを紹介しました。


 楽しくバレエを続けるには、ライフスタイルや目的に合ったバレエ教室を選ぶことが大切です。


 ぜひ、ホームページやSNSを参照したり、実際に体験レッスンに行ったりするなど、ご自分の目で教室の雰囲気を確かめてみてくださいね。


(上村舞)