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西九州新幹線「かもめ」開業後6日間の乗車率39%、遅れや運休が多発

2022年09月29日 18:11  マイナビニュース

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画像提供:マイナビニュース
JR九州は29日、西九州新幹線「かもめ」(武雄温泉~長崎間)について、開業後6日間の利用状況を発表した。9月23日に開業した西九州新幹線「かもめ」は、9月25日までおおむね順調に運行されたが、9月26~28日にかけて列車の遅れや運休が相次いだ。


開業当日の9月23日はのべ1万4,300人(下り6,700人、上り7,600人)が利用し、乗車率は66%(下り61%、上り72%)。在来線の特急「かもめ」との比較で前年比559%だった。開業後3日間は3連休だったこともあり、3日間合計でのべ3万2,100人(下り1万5,100人、上り1万7,000人)が利用。前年比439%となった。この3日間はおおむね順調な輸送状況だったという。



9月26日は西九州新幹線において初となる平日の運行だったが、「かもめ」と接続する「リレーかもめ」など在来線特急列車が走る長崎本線の牛津~江北間において、踏切内で車が脱輪した影響により、長時間にわたって運転見合わせとなる事態が発生。西九州新幹線「かもめ」も一部列車で遅れや運休を余儀なくされた。9月26日の利用者数はのべ4,500人(下り2,100人、上り2,400人)となり、前年比184%の利用状況となったものの、乗車率は26%(下り24%、上り28%)に落ち込んだ。

9月27日は福岡地区での大雨により「リレーかもめ」が遅延し、この影響で西九州新幹線「かもめ」も一部列車で遅れが発生。同日の利用者数はのべ4,700人(下り2,300人、上り2,400人)、乗車率は26%(下り24%、上り27%)だった。9月28日は爆破予告に伴う駅構内の安全確認を行った影響で、西九州新幹線「かもめ」の一部列車に遅れや運休が発生。同日の利用者数はのべ4,900人(下り2,500人、上り2,400人)、乗車率は28%(下り27%、上り28%)となった。



開業後6日間で、西九州新幹線「かもめ」の利用者数が1日あたり1万人を超えた日は開業日(9月23日)のみ。連休だった9月24・25日は1日あたり8,900~9,000人、平日の9月26~28日は1日あたり4,500~4,900人で推移した。



乗車率についても、開業日の9月23日は66%だったが、9月24・25日は41~42%で定員の半分に及ばず、9月26~28日は26~28%で定員の4分の1前後となった。指定席・自由席で見た場合、指定席は開業当日(9月23日)の乗車率83%に対し、9月24・25日の乗車率67~68%、9月26~28日の乗車率39~49%で推移。自由席は開業当日(9月23日)の乗車率56%に対し、9月24・25日の乗車率は両日とも26%、9月26~28日の乗車率は各日とも18%だった。



結果、西九州新幹線「かもめ」の開業後6日間の乗車率は39%。内訳は下り36%(指定席55%・自由席26%)・上り42%(指定席61%・自由席30%)ということになった。なお、開業後6日間の利用者数は約4万6,000人で前年比323%。特急「かもめ」による運行だった前年を大きく上回る利用状況となっており、コロナ禍前の2018年比でも112%だったとのこと。(MN 鉄道ニュース編集部)