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「クリスマスおもちゃ見本市」で見た最新デバイス型トイがすごかった

2022年09月27日 15:32  マイナビニュース

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画像提供:マイナビニュース
クリスマス商戦に向けた玩具メーカー各社の重点商品が並ぶ、玩具見本市「クリスマスおもちゃ見本市2022」が、9月7日・8日の2日間にわたって開催された。今回は多彩な進化を遂げるスマホ・パッド、パソコンなどの「デバイス型トイ」メーカーを取材。本見本市に伴い実施された「おもちゃ屋が選んだクリスマスおもちゃ2022」の結果から、教育玩具トップ3を紹介する。


○玩具業界は早くもクリスマス商戦に突入



「クリスマスおもちゃ見本市」は、今回で第40回目を迎える商談見本市。"クリスマス商戦"と正月商戦という、玩具業界にとって年間売り上げの約40%を占める最大の需要期に向け、販売サイドとメーカー各社が最終的な詰めの商談などを行う。「東日本玩具見本市」として1981年より開催され、2010年により名称を変更した。



玩具業界では6月に開催されている「東京おもちゃショー」と並ぶ2大イベントで、よりビジネスに直結した見本市として、"クリスマスおもちゃ商戦"のスタートを告げる恒例イベントと位置付けられているという。コロナ禍の影響で今年は3年ぶりの開催となった。



会場ではメーカー53社と流通問屋8社がおもちゃ約1万点を展示。注目おもちゃが一堂に集う「クリスマスハイライトコーナー」では、出展メーカー各社のイチオシ商品180点がジャンル別に展示された。



また本見本市の開催に伴い、恒例の「おもちゃ屋が選んだクリスマスおもちゃ2022」も発表。小売と流通業者の事前に実施される人気投票で、「今年のクリスマス商戦で売れると思うおもちゃ、売りたいおもちゃ」を選出し、8部門において入賞商品が決定された。以下では「教育玩具」部門のトップ3商品を紹介していく。

○すみっコぐらしのパッド型トイは「Android 12」搭載、Wi-Fi通信が可能



「すみっコぐらし Wi-Fiでつながる! みんなとつながる! すみっコパッド8インチ」(アガツマ/2万5,300円)は、小学館監修の豊富な学習問題などが収録されたパッド型トイ。最新Android搭載、Wi-Fi通信が可能という他にはない本格的な教育玩具として1位に輝いた。


本パッドを持つ友達たちの学習やゲームのアプリでのランキング状況がわかったり、離れた友達とアイテムの交換などができたり。Wi-Fiに接続することで、より楽しみながら勉強にも取り組める仕掛けを用意する。



こうした機能を利用するには本体を専用サーバーに登録する必要があり、その認証設定にはWi-Fi環境とメールアドレスが必要となる。各種設定、外部接続などは保護者が管理し、安心して子どもたちが遊べる仕組みだ。



大きな画面は静電容量方式で、付属のタッチペンや指で操作可能なほか、最新OS 「Android 12」搭載のため発売直後は親などの大人のほうが食いついたという。

パスワードを入れて「大人モード」に切り替えると、ChromeブラウザやYouTubeなども利用でき、年齢などに応じて調べ物学習などへの利用も保護者の管理下を前提に考えられる。小学生女子をメインターゲットに想定しており、本パッドを持つお友達同士でのメール機能なども今後実装する予定だそうだ。



アガツマでは2年ほど前からプログラミング学習のためのアプリソフトや、パッド型トイを提供してきたそうだが、本パッドではより大きな8インチのカラー液晶画面に。電池式から付属のケーブルとUSB-ACアダプターでの充電式となった。



プログラミング学習面では「くみコロパーク すみっコぐらしスタンダードセット」(8,778円)ともアプリで連動させている点もポイントだ。こちらはコースを自分で組み替え、キャラクターモチーフの"まゆだま"を転がすことで、遊びながらプログラミング的思考を培うアナログ玩具。両商品とも今夏より店頭発売されている。


○大人気! すみっコぐらしのパソコントイの最新作



2位はセガトイズが2年前に発売し、高価格玩具としては異例の大ヒットとなったシリーズの最新商品「カメラもIN! マウスできせかえ! すみっコぐらしパソコン プレミアムプラス」(2万2,000円)。すみっコぐらしデザインのマウスパッドとACアダプターがセットになったパソコントイで、INカメラを搭載して「すみっコ」たちとリモート遊びが楽しめることなどが特徴だ。


ゲーム内でコピペなど基本的なショートカットキーなどを学べる要素があり、マウスとキーボードでのPC操作を遊びながら学べるほか、キャラクターに指示を出して操作するビジュアルプログラミングが可能。障害を回避しながらアイテムを回収してゴールを目指すというゲームで、難易度が上がると大人でも苦戦するようだが、子どもが自身で試行錯誤しやすい設計となっている。



本製品と併せ、MacBookにステッカーを貼るように、すみっコぐらしの着せ替えデコシールを貼ってデコることができる限定バージョンも発売中。ランドセルでも人気のパープルとピンクのカラーを採用したこちらの商品も売れ行きも順調だという。


また、最新商品となるスマホ型トイ「カードできせかえ! すみっコぐらしPhone」も注目だ。カードによる着せ替え機能を備え、すみっコたちとのメール、ゲームや勉強、ムービー撮影も可。50以上のコンテンツを搭載。「すみっコぐらしPhone」同士での通信ができるため、お互いのスマホにすみっコぐらしの友達が遊びにいったり、アイテムをプレゼントしたりできる。



子どもたちの大好きな「すみっコぐらし」×憧れのスマホという垂涎の玩具のようで、パソコントイと一緒に遊ぶことで、よりオトナ気分を味わえるという。

○ポケモンと遊んで学べる本格学習パソコン



タカラトミーからは付け替え用マウスカバーでポケモンをゲットし、ポケモンと一緒に楽しく遊んで学べる本格学習パソコンが新登場。「ポケモン ピカッとアカデミー マウスでゲットパソコン プラス」(1万7,600円)が「教育玩具」部門3位となった。


リモートワークの普及なども背景に売上好調な「パソコントイ」。本商品はその中で唯一、ポケモンを掛け合わせたパソコントイとなる。



昨年、同社が初めて発売して人気を集めたポケモンのパソコントイをリニューアルするかたちで、問題収録数は3,000問から4,000問にパワーアップ。パソコントイ市場でもトップクラスの問題数を収録する。プログラミングなど機能面でも他商品と劣らない機能を多数備え、11月中旬の発売予定とのことだ。



このほかにも、「ジュラシック・ワールド 恐竜マウスでスタディパソコン」(10月下旬発売)、光るマウスが特徴で小学館の図鑑NEOが収録された「マウスが光る! 小学館の図鑑NEOパソコン」(11月中旬発売)など、ゲームやプログラミングができるパソコントイも。


「ジュラシック・ワールド」の世界観をコンセプトに遊びや学習メニューが充実させた「ジュラシック・ワールド 恐竜マウスでスタディパソコン」は、3,500問以上の問題数を収録。ミッションモードでは、ミッションクリアのためにプログラミングや「さんすう」、パソコンスキルなど様々なメニューが出題され、ストーリーを進める感覚で自然と学習できる。ミニゲームなど恐竜好きの子どもにはたまらない、楽しいメニューが盛りだくさんのようだ。



伊藤綾 いとうりょう 1988年生まれ道東出身、大学でミニコミ誌や商業誌のライターに。SPA! やサイゾー、キャリコネニュース、東洋経済オンラインなどでも執筆中。いろんな識者のお話をうかがったり、イベントにお邪魔したりするのが好き。毎月1日どこかで誰かと何かしら映画を観て飲む集会を開催 @tsuitachiii この著者の記事一覧はこちら(伊藤綾)