トップへ

SDGsの身近な例とは? 企業・お店・個人別にできることを解説

2022年09月27日 09:01  マイナビニュース

マイナビニュース

画像提供:マイナビニュース
地球環境の悪化や不平等などの改善のため、SDGs(Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)の目標に取り組む企業や個人が増えてきました。しかし自分にはあまり関係なく、どこか遠い話と感じている方もいるかもしれません。



そこでこの記事では、SDGsの身近な例について解説します。自分でもできそうだと思うことが見つかったら、少しずつ取り組んでみてはいかがでしょうか?


【企業・職場】SDGsの身近な例



企業は様々なSDGsに取り組んでいます。今回はそのうち、一般消費者・労働者にとって身近な例を紹介します。

○リサイクル・リユース



使用済みの商品を回収し、リサイクル・リユース商品として再度販売します。衣料品メーカーなどで行われている取り組みを目にした方も多いのではないでしょうか。



たとえば百貨店の高島屋では「Depart de Loop(デパート デ ループ)」というプロジェクトを進めています。店舗で回収した衣類からつくった再生繊維を利用した商品を販売する、循環型のものづくりです。

○プラスチック製品の削減



プラスチックは自然環境で分解されないという性質を持っています。海洋でゴミ問題となり、海の生態系にも影響を及ぼしています。



これに対し、プラスチック製品の削減に取り組む企業も増えてきました。有名な事例として、スターバックスが紙製のストローを採用したことが挙げられます。各量販店でも、エコバックやマイボトルなどを積極的に取り扱うようになりました。

○節電



石油や天然ガスによる電力消費は、地球温暖化の原因にもなっています。SDGsでもエネルギーをクリーンにすることは目標の1つです。



職場でできる最も手軽な方法は、冷房の設定温度を上げたりして節電をすることです。

○働き方改革



SDGsでは多様な働き方を実現することも目標に含まれています。従業員の働き方を見直し、様々な立場の人が働きやすい職場環境を作ることが求められます。



働き方改革は、トップダウンで行っても効果は出ません。社内で働き方についてのアンケートやヒアリングから始めて、実態を把握したり人員の意見を聞いたりすることが必要です。

【お店】SDGsの身近な例



ここでは、飲食店などで実践できるSDGsの例について見ていきましょう。

○食品ロスの削減



日本は食品ロスが多い国の1つとされ、毎年数多くの食品が廃棄されています。飲食店や小売店でも、食品ロスの削減が求められています。



そこでスーパーなら、食べない人も多い刺身のツマやパセリの不使用が1つの手になります。コンビニでも消費期限間近の商品を割引販売するケースも増えており、これも食品ロスの削減につながります。

○フェアトレード商品



チョコレートやコーヒー豆などにおいて「フェアトレード」商品を取り扱うのもSDGsの取り組みと言えます。フェアトレードとは開発途上国から適正価格で購入したことを証明する貿易の仕組みで、開発途上国の労働環境の改善につながります。



通常の商品より高くなることが多いため、顧客に受け入れてもらうには一工夫が必要です。たとえば現地での収穫・生産の様子や、フェアトレードがいかに現地にプラスになっているかなど、写真などを交えて丁寧に説明することで、説得力がアップします。

○サステナブル・シーフード



サステナブル・シーフードとは、水資源や環境に配慮した方法で獲られた水産物です。サステナブル・シーフードに認定されるには、将来も魚などを食べ続けられるよう、MSC認証による漁業またはASC認証による養殖場で育てることが必要です。



たとえばマクドナルドのフィレオフィッシュはMSC認証のものだけを使っています。具体的には、持続可能で環境に配慮した漁業で獲られた天然のアメリカ・ロシア産のスケソウダラです。

【個人】SDGsの身近な例



SDGsとは国や企業といった大規模な組織だけで行うものではありません。個人でもSDGs達成のためにできる身近な例がたくさんあります。

○節水・節電

水や電気も貴重な資源であり、無駄使いしないように配慮する必要があります。冬場の暖房の温度を少し下げる、歯磨きのときに水を出しっぱなしにしないなどの行動が大切です。



節水・節電は水道光熱費の削減につながるため、家計改善になるのもメリット。ただし病気になっては元も子もないため、体調に無理のない範囲で行いましょう。

○食品ロスの削減



食品ロスは飲食店だけでなく、個人・家庭からも大量に発生しています。実際に使うものだけ・必要な分だけを買う、食材を使い切るといったことがSDGsでは重要です。



食品ロスの削減は家計の見直し・節約にもつながります。SDGsを意識すると、家計管理をさらに頑張れるという人もいるでしょう。

○車での移動を減らす



CO2(二酸化炭素)は地球温暖化の要因の1つとされ、削減の動きが世界的に広がっています。車の排気ガスにも二酸化炭素が含まれるため、電車などの公共交通機関や自転車での移動に切り替えることでCO2削減に貢献できます。

○ゴミ分別の徹底



不燃ゴミ・資源ゴミなどの分別をきちんと行うことで、環境負荷の削減につながります。従来は「燃えるゴミ」にしていたプラスチックを、資源ゴミに変更する自治体も増えています。



お住まいの地域のゴミ収集のルールを改めて確認してみてはいかがでしょうか。

【学生・子供】SDGsの身近な例



学生や子供たちも、家庭で節水や節電などSDGsに取り組むことができます。それ以外に実践しておきたいことについて解説します。

○小学生



小学生の頃から習慣として身につけておきたいのは、身の回りのものを大切に使うこと。おもちゃや文房具など好きなものは長く大切に使うことも立派なSDGsの取り組みです。



浪費癖が付くのを防止する効果もあるため、小さい頃から金銭感覚を磨くことにもつながります。

○中学生



他者と自分の違いが気になる中学生は多いでしょう。お互いの違いを認め、協力することで、SDGsのジェンダー平等や不平等の撤廃につながります。



自分とは外観や価値観が異なる人を排除せず、必要に応じて協力することは、大人になるうえでも大切なことです。

○高校生



高校生になると、ある程度の専門書籍も読めるようになるでしょう。そこでおすすめなのがSDGsの入門書を読んでみること。



貧困や格差、環境破壊など現代の世界が抱える課題についての理解が深まります。

○大学生



大学生では、SDGsについて様々な取り組みを行う方が見られます。大学内でSDGsについて広報を行う方、プロジェクトとして研究する方、ボランティアに参加する方などがいます。



また就職について考えることも多くなりますが、就職先や業界の研究においてSDGsの観点を加えると新たな考えが得られるでしょう。勉強したり知識を身につけたりしたうえで、もう一歩進んだ活動をしてみるのも良いかもしれません。

○SDGsの17のゴールをおさらい



これまで紹介した身近な例はあくまで実際の一部です。おさらいとしてSDGsの17のゴールを記載するので、他にもできそうなことはないか考えてみてはいかがでしょうか。


・貧困をなくそう

・飢餓をゼロに

・すべての人に健康と福祉を

・質の高い教育をみんなに

・ジェンダー平等を実現しよう

・安全な水とトイレを世界中に

・エネルギーをみんなに そしてクリーンに

・働きがいも経済成長も

・産業と技術革新の基盤をつくろう

・人や国の不平等をなくそう

・住み続けられるまちづくりを

・つくる責任 つかう責任

・気候変動に具体的な対策を

・海の豊かさを守ろう

・陸の豊かさも守ろう

・平和と公正をすべての人に

・パートナーシップで目標を達成しよう



SDGsは継続的に取り組むことが大切



SDGsには、持続可能でよりよい世界を目指す国際目標があります。どれも短期的には解決できないものばかりで、多くの人が継続的に取り組むことが重要になってきます。



継続するには、自分ができることから始めて、少しずつ範囲を広げていくことが大切です。この記事を読んで「これなら自分でもできそう」と思えることがあれば、取り組んでみてはいかがでしょうか。



監修者 : 田中あづみ (たなか・あづみ) 株式会社プレストック 代表取締役。一般社団法人ASブランディング機構 代表理事。 日本マーケティング協会会員。ウェブ解析士。 学生時代にIT広告研究会を起ち上げ、WEBメディアやアフィリエイトブログの制作運営を開始。 新卒で大手流通企業にて接客販売・営業・マーケティングを経験する傍ら、一般社団法人を創業。 東証一部上場企業やキー局、IT、美容、医療、アパレルなど、WEBを中心に300件以上を担当し、 着手3カ月以内に、会員数1万人以上、SEO圏外から3位、ユーザー数170%増加、売上目標達成へ導く。 現在は、WEBメディア、動画、SNS、コミュニティ、キャラクターなどを活用し、多角的にマーケティングサービスを展開中。 この監修者の記事一覧はこちら(安藤真一郎)