世の中には地元を出て暮らしている人と、ずっと生まれた土地で生きている人がいる。僕は前者。地元を出て、一瞬だけ都会暮らしをしたが、水が合わなかった。現在は地元ではないものの微妙に交通アクセスの良い縁もゆかりもない土地で暮らしている。
地元も好きだがいかんせん娯楽がほとんどないので、退屈しそうだから20代前半には家を出てしまって今に至る。だが、仲間内にはずっと地元にいる同級生もいるし、都会で働いていたものの結局長男で家業を継ぐことになり、出戻りしてきた友達もいる。
あと、アラフォーぐらいになってある程度自分の限界を知ったのか、Uターンしてきて地元で働き口を探している同級生なんかもチラホラ。両親が高齢になってきたので実家暮らしに戻ったという者もある。
まあ田舎者にも色々いるということなんだけど、ちょっと今日は地元から出たことがない人が何故地元から出ないのか。その理由を色々と紹介してアレしていきたい。(文:松本ミゾレ)
「地元で結婚したからね。多分出ない」
先日、ガールズちゃんねるに「ずっと地元の人」なるトピックが立っていた。ここに、文字通りずっと地元に根差して生活をしているという人が、なぜ地元から出ようとしないのか。出られなかったのか。これについての理由を書き込んでいる。
まずはちょっと引用させていただきたい。
「地元で結婚したからね。多分出ない」
「地元で結婚して家を買ったから。環境も悪くないし、住み心地もいいからこのまま地元に骨を埋めると思う」
「ずっと地元だし高校時代の同級生も7割方地元に残ってる感じかも。大学時代の同級生は地元外勢も多いからよくわからんが」
地元同士で結婚した場合、やっぱり外に出る理由がない。これは昔も今も変わらない。僕の友達にもそういうのが多い。また、家業を継ぐ必要があるので地元に居続ける必要があるという人もいた。
他にも地元で不便を感じないから、と答える声も多かったが、たしかに地元がそこそこ栄える地方都市レベルだったら、生活に苦労することもないし、これもまたわざわざ外に出る必要もない。
地元で終える一生も悪くない、メリットだって多いし…
前述のように、僕は若いうちに地元を離れた立場だが、これには理由がある。別に家族が反対しなかったのと、持ち家も何もない家だったからだ。
これが立派な持ち家でもあろうものなら、「家賃もないし土地だってあるし、このままずっと暮らしてもいいや」となったろうけど残念ながらそうじゃなかった。一方で、立派な家があり、いくつか土地もあるなんていう家系の人は、わざわざ他の地域に出ていくメリットがそんなにない。今はそこそこの地方都市なら生活自体には困らないしね。
地元を離れて都会で仕事をして地元に仕送りするぐらいなら、地元に居続ける方が無駄金を使うこともないわけだし。
地元にずっといて、家族が増えることを見越してデカい車買ったり、若いうちに家を建ててみたり、実家に奥さん呼んで二世帯住宅とかで暮らしたり。もちろん、苦労もたくさんあるだろうし、本当は都会に出たかった、ということもありそうだけど、地元にしっかりと生活基盤を築いて上手くやることができれば結構幸せなのではないだろうか。