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チャールズ国王、ヘンリー王子らが王位継承順位による国家顧問を務めることを懸念 法改正検討か

2022年09月21日 16:02  Techinsight Japan

Techinsight Japan

ヘンリー王子らを国家顧問候補リストから外したいチャールズ国王
チャールズ国王は、公式な代役を王室の現役メンバーであることを義務付けるように法律の改正を望んでいるという。現在施行されている法律では、君主が国家元首としての職務を果たせない場合、継承順位の最初の4人の成人が国家顧問を務めることが認められている。つまりチャールズ国王の悩みの種であるヘンリー王子とアンドルー王子が、チャールズ国王の代役を務めることができてしまうのだ。

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1937年の摂政法では、君主の配偶者と王位継承順位が高い4人の成人が必要に応じて国家顧問を務めることができるようになっている。国家顧問が配置されることはめったにないが、前例がないわけではない。今年5月の国会開会式では、エリザベス女王の代理として当時のチャールズ皇太子とウィリアム王子が出席しており、ヘンリー王子とアンドルー王子も女王の国家顧問候補リストに含まれていた。

現在、継承権のある成人の最初の4人は、ウィリアム皇太子、ヘンリー王子、アンドルー王子、そしてアンドルー王子の娘であるベアトリス王女である。摂政法が変更されなければ、ウィリアム皇太子を除いて公務を行っていない3人が国家顧問の資格を得ることになる。チャールズ国王はこれを変えようとしていることを英紙『The Sunday Telegraph』が報じた。

関係者は同紙に次のように語っている。

「チャールズ国王は国王が海外にいる時、あるいは能力を失った時に、公務を行っていない3人が自分の代理を果たすことが可能という現実に矛盾を感じているのです。できるだけ早く法律を改正して、末弟のエドワード王子と妹のアン王女を昇格させたいと考えているようです。」

また関係者は、「チャールズ国王はウィリアム皇太子の妻・キャサリン皇太子妃を含む王位継承者ではない人物が、国家顧問を務められるように手を加える可能性さえあるのです」と付け加えた。

ただし法律のいかなる変更も、国会で可決されなければならない。かつて君主からの改正案は、君主による正式な“メッセージ”を受けて国会議員が提案しなければならなかった。エリザベス女王は1953年、我が子が18歳になる前に王位に就いた場合、夫であるエディンバラ公フィリップ王配を摂政とする改正案を提案した。当時内務大臣であったデイヴィッド・マックスウェル・ファイフ卿(David Maxwell Fyfe)は、この提案を新たな摂政法として議会に提出した。

現地時間19日、ロンドンのウェストミンスター寺院でエリザベス女王の国葬が執り行われた。葬儀の後、棺はウィンザー城に運ばれて敷地内にある聖ジョージ教会で礼拝が執り行われた後、女王が愛した夫・エディンバラ公フィリップ王配の棺とともに国王ジョージ6世記念礼拝堂に埋葬された。


なお女王の国葬の前日、チャールズ国王は次のような声明を発表していた。

「この10日間、妻と私はこの国や世界中から寄せられた多くの哀悼のメッセージや支援に深く感動しています。ロンドン、エディンバラ、ヒルズボロ、カーディフでは、皆様がわざわざお越しくださり、私の愛する母、エリザベス女王の生涯の奉仕に敬意を表してくださったことに計り知れないほど感動しました。私達皆が最後のお別れをする準備をしていますが、この悲しみの時に私達家族、そして私を支え慰めてくれた数え切れないほどの方々に、この場を借りて感謝の気持ちをお伝えしたいと思います。」

画像2、3枚目は『The Royal Family 2022年9月19日付Instagram「As Big Ben tolled, Her Majesty The Queen’s coffin made its final journey through London.」』『The Prince and Princess of Wales 2022年9月19日付Instagram』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 雨宮瑠亜奈)