9月18日、宮城県のスポーツランドSUGOで決勝レースが行われたスーパーGT第6戦。変わりゆく天候のなか、序盤からGT300クラスの上位争いを繰り広げた松井孝允/野中誠太組HOPPY Schatz GR Supraが10位に食い込み、1ポイントを獲得した。今季から若手の職人たちが作り上げたGRスープラで参戦を開始したチームにとっては、大きな大きな1ポイントとなった。
今季、チームオリジナルの車両を製作しGT300クラスに臨んでいるHOPPY Schatz GR Supraは、富士スピードウェイで行われた公式テストから少しずつ歩みを続けてきた。ただ、第3戦鈴鹿を前にしたメーカーテストでクラッシュ。大きなダメージを負い、さらにエンジンも交換する憂き目に。修復のため第4戦を欠場したほか、エンジン代という新たな費用も生まれてしまった。
しかしそんな苦労を経て、第5戦鈴鹿で復活したHOPPY Schatz GR Supraはこれを機にさまざまな部分を作り直し、戦闘力も向上。鈴鹿をしっかりと走り切ったことで「スタートラインに並び」、この第6戦SUGOで「戦いにいく」と土屋武士代表は目論んでいた。
迎えた第6戦SUGOでは、HOPPY Schatz GR Supraは松井のアタックでQ1を突破すると、野中がQ2で6番手につけてみせる。そして決勝では序盤から上位争いに加わると、荒れた展開のなかレースを戦い抜き、10位でフィニッシュ。ついに待望の初ポイントを獲得した。2016年のGT300チャンピオンチームということを考えれば、この1ポイントは小さいようだが、チームのこれまでの苦労を考えれば非常に大きな1ポイントと言える。
ちなみに今週は、第5戦鈴鹿でクラッシュしたHACHI-ICHI GR Supra GTも予選日までは原因不明の不調に苦しんだ。しかし決勝まで夜遅くまでかかり原因を究明すると、「仮説を立ててセットアップしたら決勝では速くなった。大変でした」となんとか調子を取り戻すことができた。こちらも改めてスタートラインに立ったと言えるだろう。