手取りと業務内容のギャップに悩まされる人がいる。千葉県在住で30代後半の女性(既婚/子ども2人)は、会計監査業務を行う大手企業で働いている。女性は公認会計士の資格を持たないが、その業務内容はなかなかハードだ。
「『本来会計士が行っていた業務内容を公認会計士ではない者が実施することで、限りある人材を有効活用していく』という目的のもとできたポジションになります。そのため、手取りの低さとはかけ離れた知識と経験、高い成果物の質を求められるとともに、監査業務という職柄、日々の生活にも制約がある職場となっております」
女性は自身の手取りに納得できていないようで、仕事に対する葛藤を綴った。(文:福岡ちはや)
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「この低い給料で雇われている自分自身に誇りを持てるわけがない」
女性は現在の待遇について、「正社員・15時30分までの時短勤務・夏休み取得可能という条件で、手取り12万5000円ほど」と説明し、
「上司からは『誇りを持って仕事をしましょう』と号令がかかるものの、言われるたびに、この低い給料で雇われている自分自身に誇りを持てるわけもなく、細かい間違いを指摘されるだけの日々に自尊心を削られています」
と本音を吐露。それでも会社を辞めないのは、給与面以外は好条件が揃っているからだ。
「時短勤務と長期休暇という条件はありがたく、子育て中の労働としては残業も発生しないため、家庭との両立という面では大変助かっている。すぐに転職をとならず、なんとか持ちこたえています」
業務内容に見合う給料で子育てと両立可能な仕事となると、なかなか見つからないのが現実なのか。