11日、ラグナセカ・レースウェイでNTTインディカー・シリーズ最終戦の決勝レースが行われ、ランキングトップでこのレースに挑んだウィル・パワー(チーム・ペンスキー)は3位でフィニッシュ。2014年以来、2度目となるインディカーチャンピオンに輝いた。
カリフォルニア州モントレーのラグナセカで迎えた2022年インディカー・シリーズの最終戦は、5人のドライバーがチャンピオンに挑むこととなった。
ランキングトップのウィル・パワー(チーム・ペンスキー)は、予選でポールポジションを獲得し、ライバルたちに先制パンチを繰り出す。
一方、20ポイント差を追いかけるジョセフ・ニューガーデン(チーム・ペンスキー)は予選でスピンを喫し25番手から、スコット・ディクソン(チップ・ガナッシ)も予選Q1で敗退し13番手と後方からのスタートとなる。
晴れ渡ったラグナセカ・レースウェイ。パワーを先頭にグリーンフラッグが切られる。
ホールショットを決めたパワー。2番手のカラム・アイロット(フンコス・ホーリンガー・レーシング)は、4番手にポジションを落とし、アレクサンダー・ロッシ(アンドレッティ・オートスポート)、パト・オワード(アロウ・マクラーレンSP)がポジションを上げる。
10周目、チップ・ガナッシが動き、マーカス・エリクソン、ディクソンが1回目のピットインを行う。
2番手のロッシは、オワードにオーバーテイクされると、翌周の11周目にアイロットにも交わされポジションダウン。
オワードは15周目にピットへ向かい、レッドからブラックタイヤに変更。パワーも翌周にピットインしユーズドのブラックへ。アイロットも17周目にピットイン。
10番手までポジションを上げていた佐藤琢磨もピットインし、ブラックタイヤスタートの6台ががピットインを終えていない状況に。
トップに立ったパロウは20周目にピットインし、レッドタイヤに変更する。25番手からスタートし、23周を走行したニューガーデンはレッドタイヤに変更。トップのフェリックス・ローゼンクヴィスト(アロウ・マクラーレンSP)も翌周にピットイン。
これでパワーがトップ。レッドタイヤのパロウがオワードを交わし2番手。オワード、アイロットと続き、ディクソンは12番手、ニューガーデンは14番手という状況に。
パロウはベストラップを更新し、パワーに0.5秒差まで迫ると27周目にオーバーテイク。後方ではニューガーデンがディクソンを交わし12番手に浮上する。
30周目、ディクソンが2度目のピットイン。これを皮切りに2度目のルーティンピットへと向かうドライバーが増え始める。
トップに立ったパロウは、10秒の差をつけてレースをリードしていく。パワーを追いかけたいニューガーデンはレッドタイヤで順位をアップすると、36周目にピットインしブラックタイヤに変更する。
38周目、ピットアウトしたばかりのアイロットがコース上にストップ。イエローが出ると踏んで各車続々とピットへと向かい、このレース最初のイエローコーションとなる
パロウ、パワー、ローゼンクヴィスト、オワード、そしてニューガーデンという順でディクソンは10番手に。
43周目にレースは再開。3番手のローゼンクヴィストがパワーに襲い掛かるも、パワーは2番手をキープ。ニューガーデンはターン8のコークスクリューでオワードを交わし4番手に。
ニューガーデンは翌周にもコークスクリューの飛び込みでローゼンクヴィストをオーバーテイク。
ペースが上がらずパロウに大きく差を広げられたパワー。46周目にニューガーデンが捉え、コークスクリューの飛び込みで交わされてしまう。
ニューガーデンはパワーとの差を12秒に広げ62周目にピットイン。6番手でコースに戻り、新品レッドタイヤで追い上げを狙う。
ニューガーデンは次々をポジションを上げ、67周目には3番手に浮上する。パワー68周目に最後のルーティンピット。新品ブラックタイヤに変更してラストスティントへ。
トップを快走していたパロウは翌周ピットイン。3番手のグロージャンもピットへと向かう。
ニューガーデンは少しタイムが伸び悩み、74周目にラストのピットイン。ブラックタイヤをチョイスする。パワーの前でトラックに戻るもパロウとの差は19秒で残り20周となる。
追い上げたいニューガーデンだが、パロウとの差を詰めることができず刻々とゴールが近づいていく。
パロウはそのままリードをキープ。昨年の王者が最終戦で意地の今季初勝利となった。
パワーはニューガーデンに2位を奪われるも、しっかり3位をキープし2014年以来となる2度目のインディカーチャンピオンに輝いた。