ドラッグストアに勤務していたという20代後半の男性から、過酷な経験談が寄せられた。ノルマや研修、人手不足などのあらゆるブラックな要素を抱えていたという。(文:林加奈)
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「近隣の店舗が達成できなければ買い取りの協力」
そのドラッグストアは各店ごとに毎月、販売ノルマが設定され必ず達成しなければならなかった。
「達成できなければスタッフで買い取りがある。近隣に支店が数店舗あるので、必然的にお得意様の取り合いになる。もし自分の店のノルマが達成できていても、近隣の店舗が達成できなければ買い取りの協力をしなければならない。どれだけ頑張っても無駄です」
また、資格取得のテストを受けるために本社に行くのは「研修扱いではなく、休日に強制参加となるので、その分の給料はもちろん、交通費すら出ません」という。「内容も問題を解いて解説を聞くだけなので一人で勉強した方がマシですね」と、無駄に休日出勤させる会社を冷たく批判している。
「朝の開店準備から日付が変わるまで働くことも」
厳しいノルマに休日出勤、こうした環境のせいからか、常に店は人手不足だった。
「社員が少ないにもかかわらず、次々と新店舗を建てています。店にいる社員も2人、多くても3人しかいないので、1人休むと朝の開店準備から日付が変わるまで働くこともよくありました」
「パートやアルバイトもそう多くないので、夕方の客の出入りが激しいピークの時間帯に店のスタッフが3人、ひどいときは2人しかいないこともしばしば。当然、レジ打ちくらいしかできず、お薬のご案内やクレーム対応等は全くできませんでした」
こうした現場を上司に相談したが、いつも「人が足りないから」と言われるだけで、解決には至らなかったという。「だったら新店をホイホイ作るな」と男性の怒りは収まらない様子だ。
研修が「軍隊のように厳しい所で宗教じみていて怖い」
しかも新人研修と年に一度の三日間の研修を外部団体に依頼しており、これが「軍隊のように厳しい所で宗教じみていて怖いです」と男性は綴る。
「内容は全部書くと長いので省略しますが全身の筋肉痛と喉が裂けるほど大声を出すせいで勤務に支障が出ます。絶対意味はないし、これをやめれば離職率は下がると思う。研修の間の勤務時間は9時~18時だが、実際は6時~21時。なんだこれは?」
すでに退職し数年経っているが、辞めた後も忘れられないほど酷いブラックぶりだったのだろう。