正社員として就職した会社で、個人事業主として働かされたという経験談が寄せられた。Webデザイナーとして働く20代女性(京都府/年収300万円)は、「待遇面が最悪でした」と振り返った。(文:林加奈)
※キャリコネニュースでは引き続きアンケート「仕事を即行でやめた人」を実施しています。回答ページはこちら https://questant.jp/q/HF78WM9H
「会社のために、社長のために頑張るぞお!」と社長を崇拝する社員
女性によると、就職した会社は「求人には正社員と書いてあるから応募したのに、実際には個人事業主扱いの業務委託という形だった」と内情を明かす。
「個人事業主扱いだと労働基準法が適用されないので、どれだけ働いても残業代は出ませんし、有休もないとすべて入社してから言われました。普通にオフィスに入社して働いているのに、個人事業主扱いというだけでさまざまな恩恵を受けられないのが納得いきませんでした」
就職してから自身の雇用形態を聞かされるとは。納得いかないのも無理はない。しかもこの場合、求人情報に偽りありでかなり問題がある。
「おまけに週6日10時間拘束で休みは月6日しかなく、お給料も時給に換算すると940円くらいでした。こんなクソみたいな待遇で働かされているのに、なぜか私以外の人は社長を崇拝(?)していて『会社のために社長のために頑張るぞお!』といつも言っていたんです。そのノリがすごく気持ち悪かったので、ほかの人とは少し距離を置いていました」
そんな環境に3か月間耐えた女性。「こんな安いお給料と劣悪な環境でこの先ずっと働くのかと考えたらゾッとし、即行で次の転職先を見つけて辞めました」と綴っている。
「あんな会社とっととおさらばして良かったと思います」
転職後、女性はどのように過ごしているのだろうか。「辞める前はこれから先やっていけるのかと心配だったのですが、今はあんな会社とっととおさらばして良かったと思います」と、前向きに語る。転職先は給料がいいそうだが、雇用形態は正社員ではなくアルバイトだ。それでも
「前働いていた時より稼いでいます。なんなら週に3日ほどお休みを頂けるので、仕事とプライベートの両立もできるようになってとても充実しています」
と綴っている。ブラック企業から抜け出して満足のいく収入とプライベートを手に入れた女性。退職を選んだのは正解だったようだ。