働き方改革が浸透しても、偶然仕事が重なったりする「忙しい時期」は、なかなか避けられないもの。ときには、けっこうな残業が必要になったりすることも……。ちょっと長く働いたらヘトヘトになってしまいがちだが、普段から「ハードワーク」をしている人たちは、どんなふうに乗り切っているのだろうか? 率直に言って「給料が良い代わりに仕事がめちゃめちゃキツイ」イメージの グローバル系コンサル企業で働く「外資系うさぎのちょこさん」に、長時間労働との向き合い方を解説してもらった。
局所的なハードワークはどうしても必要
以前の記事でも書いたように、コンサル業界の残業時間はここ数年で大きく減少しています。しかし、これはあくまで平均の話です。一人ひとりを見ていくと、アサインされるプロジェクトによっては、ほとんど残業しない月もあれば、逆に100時間に近い残業が必要になる月もあります。
スタッフクラスは、働き方改革がかなり浸透してきています。しかしマネージャ以上、特にシニアマネージャやパートナーといった上級管理職層となってくると話は別。最後の最後の品質管理として、スタッフが終業した後に成果物の手直しをしたり、次のプロジェクトに向けた提案準備をしていたりします。
このあたり、管理職層にも働き方改革を浸透させる必要がまだまだあるなと感じます。それと同時に、ちょこさん含めハードワーク上等な「昔ながらのスタイル」が色濃く残る環境で育ってきた側からすると、どうしても「クライアントからいただいているフィーの高さに見合ったバリューを提供するためには手を抜けないな」と思ってしまうこともあります。
きっと、世代交代が進むにつれ、管理職層の働き方も少しずつ改善されていくんだろうな、となんとなく考える日々を送っていますが……。
コンサルの上級管理職はどこからどうみてもメッチャタフな人が多い
さて、なんとなく皆さんもそんなイメージを持ってるんじゃなかろうかと思いますが、コンサルファームは、上の役職になればなるほどタフな人が多いです。
「実はあのパートナーは3人いるのでは?」「ウチの部門長、ロボットなのでは?」
そんな冗談もよく飛び交っています。
グループウェアで上司のカレンダーを見ると、朝早くから夜遅くまで予定が詰まっていて、一息つく暇もないんじゃ……なんて思ったり。
そこまで忙しそうなのはさすがに極端な例なのですが、ちょこさんも自分のプロジェクトがつつがなく回っている順調な時期と、報告会直前や並行して新規提案が重なっている忙しい時期とでは、働き方が全然違ってきます。
では、朝から晩まで平気な顔して働いているコンサルタントたちは、どんな方法でハードワークに適応しているのでしょうか?
適応方法1:日頃から運動して体力づくりに努めている
まずはシンプルなところからいきましょう。RPGで例えるなら「HPを増やす」というパターンですね。
ハードワークをこなすには体力が必要です。コンサルは頭を使う仕事ですが、体力的に疲れが出てくるとどうしても思考のキレが鈍ってきます。
そんなとき、日頃から体を鍛えて体力をつけておくと、多少の疲れではパフォーマンスが落ちなくなったりするんですよね。
特に役職が上の方に顕著なのですが、社内でパフォーマンスの高い人たちは、しっかり運動する習慣を持っていることが多いです。
ちょこさんが昔お世話になった上司の中にも、趣味で筋トレですとか、週末何してたか聞いたら「フルマラソンに出てきた」なんて返ってきたり、トライアスロンやってます、なんて方もいたりしました。
ちょこさんも、休日は筋トレに行ったりプールに行ったり、クロスバイクでそのあたりを100kmくらい走ってきたり、なんかを継続しています。やっぱり健康が一番です。
適応方法2:オン・オフの切り替えや稼働時間中のメリハリの効かせ方がうまい
続いて2つめ。これは、「HPをこまめに回復させる」ってところでしょうか。
忙しいと言っても、数カ月間ずっとハードワークが続くものでもないですし、1日の中で隙間時間が全くない、なんてこともそこまでありません。
プロジェクトの合間に長めの休みをとってリフレッシュしてくる、というのは定番です。しかし、通常の週末でオンオフをうまく活用するとか、1日の中でもオンオフを切り替えてメリハリを付けて働く、なんてこともできます。
例えば、朝早くや定時後にミーティングがあることが分かっている場合、お昼休みを長めに取るとか、夕方頃に一旦仕事を抜けて用事を済ませてくるとか。色々工夫しているコンサルタントも多いです。
やるべきことをやっていれば、比較的自由に時間を使っていても怒られづらい。そんな業界ならではの方法ですが。
ちょこさんが今進めているプロジェクトでも、マネージャと合意のうえで、休憩時間を調整したりフレックス的な働き方を導入したりを、役職に限らず推奨していたりします。
適応方法3:そもそもハードワークが苦じゃない人
ひとつの到達点かもしれません。「そもそもHPが減らない」というレアなタイプです。
仕事が終わっても趣味でひたすらプログラムを書いているエンジニア、なんてのもこのタイプだと思います。ゲーム感覚で仕事も楽しんじゃってるパターンですね。きっと、とてもその仕事に向いている人たちだと思います。
こういう書き方をすると、ただの精神論なんじゃないかって思われちゃうかもしれないですが、実はそうでもないんです。
オーナーシップを持って、自分事としてタスクに取り組むようにすると、見えてくるものが少しずつ変化していきます。
より効率的に、より高品質に作業を進めるにはどう工夫したらいいか、って考えも浮かんできて、だんだん仕事が楽しくなってきたります。楽しい、って大事ですからね。
でも本当に大事なのは、残業自体を減らしていくこと
と、ハードワーク適応する方法を書いておきながらこういうことを言うのも何なのですが、できることなら長時間労働なんて発生させないのが一番です。
定時内にいかに高い品質で仕事を終わらせるか、それこそが工夫すべきポイントなんですよね。
とは言っても世の中、残業は発生しがちです。皆さん、時折発生するハードワークと自分なりにどうやってうまく付き合っていくか、ぜひ考えてみてくださいね。
そして本当に辛かったら、体調やメンタルを崩してしまう前に早めに上司に相談すること! ちょこさんとのお約束です!
ではまた次回!
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外資系うさぎのちょこさん
職業:プロの転職家、外資系渡り兎。現在は某グローバル総合系コンサルファームのシニアマネージャ。 コンサル業界ネタを中心に、若手ビジネスパーソン、就活生、転職活動中の各位向けの有益な情報を呟いたり有益なnoteを書いたりしています。フォローすると有益になれます。
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