トップへ

10年後も新鮮野菜が育つサステナブルな畑

2022年09月03日 10:02  オズモール

オズモール

写真
◆【サステナブルSTORY】KURKKU FIELDSのORGANIC FARM農場長・伊藤雅史さんに聞く。10年後もおいしい野菜を生む、豊かな土壌づくり

千葉県木更津市の広大な農場で環境に優しい食とアート体験ができるKURKKU FIELDS。有機栽培する畑担当の伊藤雅史さんが育てるのは、化学肥料や農薬を使わず環境への負荷が少ない農法で作る野菜や穀物。畑の作物は有機JAS認定を取得済み。園内の動物の排泄物も堆肥にし、水も薬品を使わず微生物の力で浄化する。そんな植物と動物の営みが循環する畑が、10年後にはもっと豊かな土へと成長する希望を語る。


◆伊藤さんが未来へつなぐ、10年後もおいしい野菜や植物が育つ生態系を活かした土づくり

園内に流れる小川はバイオジオフィルターとして浄水も担う
園内で出る排水は、すべて自然の力を借りて浄化
KURKKU FIELDSのレストラン・ダイニングで調理時の排水や、宿泊施設などの排水はすべて、地下に設置された浄化槽を通った後、バイオジオフィルターという水路でろ過される。「きれいになった水は小川を通って池などに集まります。水辺があることで生き物に食物連鎖が起こり、多様な生物が生まれます。植物性プランクトンが増えるとそれを食べて育つ動物性プランクトンも増え、魚、鳥へと生態系はどんどん豊かに広がっていきます」。このようにして増えた虫などは、畑の害虫を食べて農薬を使わずに作物を守ってくれるのだとか。生態系を活かした畑の作物は安全でおいしい。



堆肥舎で育てた堆肥を畑に丁寧にまく伊藤さん
10年後の土壌も豊かに!堆肥で将来へと続く豊かな土地に
「生ごみのコンポストや牛や羊たちの排泄物に、ORGANIC FARMで育てたワラなどを混ぜて発酵させ、堆肥を作っています。有機物や麦ワラを多く含んでいるため、土の中に新鮮な空気を運んでくれます。また水分も送り込む効果があり、植物の成長も促してくれるんです」。土の栄養分も増えるので、作物を作り続けても将来畑の土がやせる心配も少ない。「次世代にも使い続けられる農地へとつなげていくために、堆肥は大切な役割をはたしてくれています。園内でのびのび暮らす牛やヤギ、羊は、畑にとっても大切なパートナーなのです」。