トップへ

ヒラリー・クリントン、自身のダンス写真でフィンランド首相を支持も非難の声「非常に恥ずかしい」

2022年08月31日 16:32  Techinsight Japan

Techinsight Japan

フィンランドのマリン首相を支持し批判を浴びたヒラリー・クリントン氏
フィンランドのサンナ・マリン首相がダンスビデオで非難の的となったことに対し、ヒラリー・クリントン元国務長官が自身の在職中のダンス写真を投稿しマリン首相を支持した。若き指導者にかつての自分を重ねたのか、パーティ好きなマリン首相に踊り続けるように促したのがかえって批判を浴びることになった。

【この記事の他の写真を見る】

36歳と世界で最も若い国家元首の1人であるフィンランドのサンナ・マリン首相は、任期中にもかかわらず友人達とダンスやパーティをしている一連の動画が流出し非難を浴びた。さらにその後、公邸で開催されたパーティで薬物を摂取していたとして批判され、動画が公開された直後にはマリン首相の友人の1人が首相の公邸であるケサランタで半裸の友人にキスをしながらトップレスでポーズを取っている写真を投稿した。

現地時間23日、マリン首相は涙ながらに謝罪し「私も人間です」と主張した。また薬物検査を受けたことを明らかにし、検査結果は陰性だった。

この一連の報道に対しヒラリー・クリントン元国務長官は現地時間28日、コロンビアのクラブで踊る自身の写真をTwitterに投稿しマリン首相を支持した。この写真は2012年にヒラリー氏が米国代表として第6回米州サミットに出席した際、サミットの閉会を祝いビールを飲みながらダンスフロアで踊る様子を撮られた1枚である。この時ヒラリー氏は真夜中過ぎにクラブに到着すると、キューバ音楽に合わせてルンバを踊り、約12人のグループで12杯のビール、グラス2杯のウイスキー、ボトル入りの水を注文したという。

ヒラリー氏はこの写真に、次のようなメッセージを添えてツイートした。

「国務長官として会議のために滞在していたカルタヘナでの私です。踊り続けてね、@marinsanna」

ヒラリー氏の投稿は18万件以上の「いいね」を獲得し、マリン首相は「ヒラリー・クリントン、ありがとう」とハートの絵文字を添えて返信した。


しかしこのツイートに、フィンランド国民はヒラリー氏をこのように批判した。

「彼女が踊っているという事実が問題なのではない。どうやらあなたは事実を何も知らないようで、どちらかというとこの状況にあなたのくだらない意見が必要だと傲慢に思い込んで、マリン首相の状況を悪化させただけです。」
「ヒラリーはこの件について、しっかり説明を受けていないようだ。あるいは彼女は首相の責務よりパーティや飲酒を支持しているのか。」
「明らかにどこが批判されているのか分からないのに、ダンスで“支持”するのは非常に恥ずかしいこと。」
「ダンスや性別、年齢の問題ではない。良識と何が適切で何が適切でないかということが問題だ。」

この厳しい時代に国家元首としてきちんと働く姿勢について懸念しているという意見もあり、マリン首相が1週間のうち4日もパーティをしていることに言及する者もいた。

ヒラリー氏のツイートはマリン首相にとっては心強い応援だったが、ヨーロッパ諸国の誰もがマリン首相と同じように感じていたわけではなかったようだ。

画像2、3枚目は『Hillary Clinton 2022年8月28日付Twitter「As Ann Richards said」』、『Sanna Marin 2022年7月1日付Instagram「Hyvää Pridea kaikille!」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 雨宮瑠亜奈)