推しのいる生活は明日への活力になる。だが、お金をかければきりがない。東京都に住む40代前半の女性は、バンドの追っかけでこれまで短期間でかけた最高額を
「年に800万ほどですね。複数の推しの国内海外ツアー全部追っかけたらこうなりました(笑)」
と明かす。(文:okei)
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フリーランスで年収1300万円、お金と時間に余裕が出てきて……
女性は「新卒で入った会社」で働いていた頃は、有休を使うなどして遠征していたという。しかし、
「スキルをつけて独立し、収入も安定した頃から歯止めが効かなくなりました」
と笑う。現在女性は年収1300万円を稼ぐ個人事業主(Web・インターネット・ゲーム)だ。「今で言うリモートワークが出来るため、移動時間に仕事が進められるのも大きい」という。働き方の自由度が増し、収入もオタ活にかける時間も増えるという好循環を自ら作り出したのだ。
これまでかけた最高額は、前述のとおり複数の推しの国内海外ツアーを全て追いかけ「年に800万ほど」。そして
「今までに使った金額を合計すると億ション買えます」
と再び自嘲気味に笑う。あくまで推しバンドを愛でる目的のため、遠征時や普段のお金の使い方にはメリハリがある。たとえば
「(遠征時の)ホテルは寝るための場所としか考えてないので国内はビジホです。海外はちょっと怖いのである程度のランクのところに泊まります」
「遠征先の名産品は進んで食べますが普段の食事はあまり興味なく、栄養補給としか思ってないので業務スーパーやコストコで大量買いからの冷凍保管が基本です。 クライアントと対面で話す時はホテルのラウンジなどにして、同性でも家には入れない様にしています」
など、明確な線引きをしているようだ。
「推しがなかったら、今でも会社で死んだ目で働いている」
そんな女性のオタ活ライフだが、コロナ禍でバンドも活動を縮小し、貯金も溜まっていったという。しかし……
「徐々に活動を再開している今、毎月割と自転車操業です。特に複数の推しのチケット代支払いや交通機関の手配が被ると赤字です。もちろん貯金はあまりありません!」
とオタ活貧乏ぶりを赤裸々に語った。それでも女性はオタ活をやめる気は一切ないようで、自分にとってのオタ活の意味をこう打ち明けた。
「今の仕事してそれなりの年収を得る原動力そのもの。悪質なクレーマー顧客と取引してもライブのためならと我慢できる。いわゆる推しがなかったら今でも新卒で入った会社で死んだ目で働いているか、精神病んで無職になっている気がします」
最後に「オタ活で嬉しかったこと」を訊くと、「全国各地に人数は少ないけれど本当に大切な友達ができたことです」と満足げに明かした。