社内システムの管理業務は重要極まりない仕事だが、いまだに「総務が片手間でできる」と軽く見ている人もいるようだ。和歌山県に住むITエンジニア(システム開発・SE・インフラ)の男性(30代後半/正社員・職員/年収450万円)は、前職で「一人システム管理者」として働いていたとき、社内のこんな人物がストレスだった。
「サーバー室で毎日の確認業務を『冷房ついた部屋でパソコンさわって遊んでる!』と平気で言い放った総務部の課長」
ところが、男性が転職した一年後、課長は突然電話をかけてきた。一体何があったのか。(文:okei)
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「あなたに今からバイトで来てほしい!3万出す」と課長
男性が職場を去ったあと、課長は「シス管業務は誰にでも出来る簡単な仕事」として「他部署から一般事務職の男の子を連れてきて総務部業務の片手間で」やらせていた。「“遊び業務”であるサーバー室の確認業務は廃止され、リモートでの確認のみに変更」されてしまったという。
しかしその一年後、課長は男性のもとに「猫なで声で」電話をかけてきた。
「なんでもある日突然基幹システムがダウンして、様子を見に行ったらどこかわからない所からピーピー音がなって赤いランプがついてる!」
緊急事態が発生するも、引継ぎしたはずの現システム管理者は、課長曰く「機械引き継ぎの時に一度しか見てないので内容も忘れている!」とのこと。そして、課長の口からはこんなセリフが飛び出した。
「引き継ぎのマニュアル? ゴメン紛失した(文書データもファイリングしたマニュアルも)」
「ベンダーに頼むと出張費や修理費で諸々3桁行くかもしれないからあなたに今からバイトで来てほしい!3万出す」
「もちろん修理部品は電気屋に売ってるよね!そのお金はだすよ!今から来れる?」
これが、「夜の10時頃に」かかってきた電話の内容だ。男性は
「途中からストレスを感じるのを忘れるくらいあきれてしまいました。流石に腹が立ったので『冷房のついた部屋で遊んでいた私には判りかねます。誰にでもできる簡単な仕事でしたよね、課長ご自身で何とかなさってください。あと、職務規定で副業は禁止されてるので。では!」
と言って電話切った。
課長は「遊びのマニュアルなんていらないでしょ!」と処分していた
男性が課長を冷たく突き放したことは当然の対応のように見えるが、男性も鬼ではなかった。「幸い、課長以外の職員さんとの人間関係は良好」だったため、「シス管の子にこっそり連絡取り、現状確認と部長に報告、急いでベンダーに連絡するように伝えました」という助け舟を出した。その際、男性はさらに驚きの事実を知る。
「私が作った引き継ぎのマニュアルを、課長が『遊びのマニュアルなんていらないでしょ!』と処分したということ聞きました」
トラブルの原因はHDD(ハードディスクドライブ)の故障と停電でエアコン故障したことが重なったことだったようだが、男性が「HDDの故障はリモートで確認出来たんじゃ?」と現システム管理者に聞くと
「課長から『遊んでいる』と注意され怖くて見てなかった。なにか起こってからでも対処できるでしょ!」
という答え。現シス管も認識が甘かったようだ。男性は
「私以外でも、総務部全員ストレス感じ3か月で古株全員転職なさったみたいです。シス管の子と新卒で固めた総務部、今はシス管の子がストレスを感じているでしょう」
と、かつての職場の残念な状況を綴っていた。