トップへ

小椋藍、2勝目でランキング首位浮上「完璧な一日。勝利することが重要でそれを叶えた!」/MotoGP第13戦オーストリアGP

2022年08月22日 22:50  AUTOSPORT web

AUTOSPORT web

2022MotoGP第13戦オーストリアGP Moto2 表彰式
8月21日、2022年MotoGP第13戦オーストリアGP Moto2クラスの決勝がオーストリアのレッドブル・リンクで行われ、小椋藍(IDEMITSU Honda Team Asia)は2度目のポール・トゥ・ウインを飾り、ランキングトップに浮上した。

 初日から上位のタイムを記録していた小椋は、ダイレクトでQ2に進出してポールポジションを獲得した。

 予選後に小椋は「シケインが新設されレイアウトが変更された今年は、昨年以上にグリッド位置が重要になってきます。ポールポジションからのスタートは間違いなくアドバンテージはありますが、3周後にはすべてが変わっているかもしれません」と語った。

「周りのライダーたちの動きを注視しながらも、冷静に対応するつもりです。アウグストは強敵になりそうですが、彼だけではなく、このカテゴリーを走る多くのライダーは手強いです」

 決勝ではポールから好スタートを決めた小椋はホールショットを奪う。2周目の9コーナーでアロンソ・ロペス(CAG Speed Up)が小椋を抜き去るが、4周目に4コーナーでロペスがミスをしたところで抜き返し再びトップに浮上した。

 6周目にはチャントラが2番手に浮上したことでイデミツ・ホンダ・チーム・アジアがワン・ツー体制を築くことに。そんななか、小椋はチャントラを約1秒ほど引き離し、独走体制に持って行く。

 チャントラも小椋を追い、ふたりの差は縮まり、さらにセレスティーノ・ビエッティ(Mooney VR46 Racing Team)の3台がトップ集団となったが、17周目にビエッティが転倒を喫して戦線離脱。

 そして、終盤は小椋とチャントラと3番手以降には大きなギャップがあり、ふたりは逃げにかかる。そして最終ラップの9コーナーでチャントラが小椋の前に出るが、小椋が最終の10コーナーで首位を奪い返し優勝を飾った。

 小椋は今季、第6戦スペインGP以来のポール・トゥ・ウインで2勝目。ランキング首位に躍り出て、イデミツ・ホンダ・チーム・アジアとしてもワン・ツー・フィニッシュを達成した。また、Moto3では佐々木歩夢(Sterilgarda Husqvarna Max)が優勝を飾ったが、同じグランプリで日本人ライダーが中量級と軽量級で優勝を挙げたのは2001年の最終戦リオGPの加藤大治郎と宇井陽一以来21年ぶりとなる。

■小椋藍
「僕にとっては完璧な一日でした。この勝利をとても嬉しく思います。レースではペースも良く、ほとんどの周回をトップで走ったにもかかわらず、安心できるレースとは言えませんでした。ソムキャットが後ろにいて、僕をプッシュしてきました」

「彼は最終ラップで僕に仕掛けてきたけれど、上手く交わして1位でゴールしました。CEV時代からずっと一緒に走ってきているので、彼が仕掛けてくることは分かっていました。しかし、僕にとってはポイントリーダーになることよりも、今日、勝利することのほうが重要でした。そして今それを叶えました!」

■ソムキャット・チャントラ
「今日の2位表彰台獲得は本当に嬉しいよ。自分の最大限の力を発揮することができた。このレースを楽しむことができたのは、完璧なマシンを用意してくれたチームのサポートのおかげだよ。チームのみんなに感謝の言葉を述べたい」

「周回を重ねながら、前にいる藍を捉えようと試みた。あともう少しというところで、毎回ミスをしてしまい、また追い上げをしなければならなかった。最終ラップでは、かなり接近することができたので、オーバーテイクを試みましたがワイドに膨らんでしまい、藍にオーバーテイクされてしまった。2台揃って表彰台に上ったことは素晴らしいことだ。アルゼンチンではすでにふたりそろって表彰台には上がっているけど、1位と2位の表彰台獲得はまた格別なものだね!」

■青山博一(チーム監督)
「私達のライダーが優勝争いを繰り広げるという緊張感のあるレースでした。彼らは25周に渡って、非常にコンスタントな走りを見せつつ、レースを上手くコントロールして3位に7秒以上の差をつけてゴールしました」

「表彰台の1位と2位を獲得という、これ以上にない完璧な結果をチームにもたらしてくれました。チーム、スポンサー、そして素晴らしいレースを披露してくれたライダーたちに感謝の意を表します。スタッフは最高の仕事をし、ライダーたちに素晴らしいマシンを提供してくれました。しかし、私達は次戦のミサノに向けて、この流れを継続していかなければなりません。チャンピオンシップはまだまだ続きます」