3周を終えてSCが隊列を離れ、4周目にグリーンフラッグが振られる。先頭の山本は視界もクリアな中で危なげなく1コーナーをクリア。わずかに遅れてフェネストラズ、大湯、野尻、牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)とスターティンググリッドの通りに山本を追いかけていく。その後方ではcarenex TEAM IMPULの関口雄飛と平川亮の2台がハイペースでポジションアップに成功していた。
関口は5周目に入ったところで前を走る松下信治(B-Max Racing Team)との差が0.4秒まで接近。なんとか関口の猛追をしのいでいた松下だったが、ヘアピンコーナーでオーバーシュートを喫し、これで関口は8番手に浮上した。一方の平川もポイント圏内の10番手まで順位を上げていたものの、7周目の4コーナー先でハーフスピン。再びポイント圏外へと後退してしまった。
14周目、ヘアピンコーナーで大湯が失速。この隙を逃さず野尻が大湯をとらえて3位に浮上した。大湯はスピードが戻らないまま、牧野、坪井翔(P.MU/CERUMO・INGING)、山下健太(KONDO RACING)らにもかわされてしまう。1コーナーの手前では、水煙で視界のない中で宮田莉朋(Kuo VANTELIN TEAM TOM'S)が大湯をぎりぎりで回避するような場面も。
上位争いに大きな変化がなくなったこの終盤、レースを盛り上げたのは中団のポイント争い。SC導入中にタイヤ交換を行っていたジュリアーノ・アレジ(Kuo VANTELIN TEAM TOM'S)がフレッシュタイヤでペースを上げ、国本雄資(KCMG)、松下、大津弘樹(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)、小林可夢偉(KCMG)らを抜いてポジションをどんどんと上げていった。