isutaでは今週も、SUGARさんが贈る週間占いを配信。
下半期の占いも公開しているので、ぜひ併せてチェックしてくださいね♡
今週のおひつじ座の運勢illustration by ニシイズミユカ
黒い決意
今週のおひつじ座は、社会で戦っていく上での意思表示を明確にしていくような星回り。
『汗臭き鈍の男の群に伍す』(竹下しづの女)という句のごとし。作者は師範学校の国語教師をつとめたのちに家庭に入り、5人の子どもの育児に従事する傍ら俳句をはじめた人。
「鈍(のろ)の男」とあえて見下げた呼び方をして、周囲をギョッとさせることで、それまで男性のものとされ、女性は例外視されてきた俳諧の席にみずからの場所を確保することなど、さして難しいことじゃないと自分に言い聞かせていたのかも知れません。
あなたもまた、自分だってこの土俵の上に上がってやろうじゃないのと思えるような戦いの舞台を、思い定めていくべし。
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テンポを崩さないように
今週のおうし座は、多くを語るまいとする凛とした決意を固めていくような星回り。
庄野潤三の『静物』という小説の一節のごとし。この小説は全体を通して、くどくどしい心理描写だとか、話の整合性をとるための下手な説明といったものが、まったくと言っていいほどきっぱり削ぎ落されてしまっているのです。
ひとつのかたちとして、彼は妻と2人で「同じ寝床で眠る」ようになった。その結果だけがぽんと提示されている。それでいいのです。
あなたもまた、ただただおのれの態度と行動を通して何らかの決意を表していくべし。
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正しさを超えて
今週のふたご座は、都合よく忘れてはならない思いや記憶を、そっと汲んでいこうとするような星回り。
『象の背を箒で掃いて終戦日』(大木あまり)という句のごとし。戦争末期、動物園には空襲による火災などで猛獣が逃げ出して被害を及ぼすのを防いだり、また食料にするために猛獣の殺処分が命じられました。
上野動物園では、餓死による処分が下されたそう。当時の状況としては“正しい”対応だったとは言え、掲句には敗戦という歴史の転換点に対する作者の複雑な思いが滲み出ているように感じられます。
あなたもまた、ふとした拍子にのっぺりとした“平和”や何事もないよう塗りつぶされた“事実”の表皮が、べろりと剥がれ落ちていくことになるかも知れません。
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嘘と優しさとわたし
今週のかに座は、自分に足りない勇気を何とか育みながら、他人に必要な嘘をついていくような星回り。
正直に何でも話した方が結果的にうまくいくし、保身や楽をするために小さな嘘をつくと、結局自分を追い詰めることなる――。果たしてこれは本当だろうか?例えば、自分がついた嘘によって、誰かが救われることに気が付いている場合はどうか。
正直に話せば、死んだらどうなるのか実際に体験した訳ではないから確証はない。けれど、浄土に極楽、地獄や輪廻を信じることで、やっと苦しみに満ちたこの世を生ききっていくことができるという人がいる限り、それを支えるのは嘘を守り続ける勇気に他ならない。
あなたもまた、どうせつくならなるべくやさしい嘘をついていくべし。
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現実さんとの再会
今週のしし座は、死者の歩いた道といつの間にか交錯していくような星回り。
『どの家も道につながり盆の村』(小原啄葉)という句のごとし。私たちが普段歩いている何気ない道も、この時期になればいまだどこかで「盆の村」へとつながっているのだと言えます。
逆に考えれば、私たちが歩いている人生の道のりというのは、その大方は過去に死者たちによってすでに何度も歩まれ、踏み固められてきたものに過ぎないのであって、生者にできることは、死者たちの力を借りてほんの少し道を先へと開いていくことだけなのかも知れません。
あなたもまた、みずからの人生の歩みが過去に何度も繰り返されてきたパターンと重なっていることに気が付いていくことができるはず。
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混乱体を生きる
今週のおとめ座は、狂気とは別の仕方で、近代的な呪縛から解き放たれていこうとするような星回り。
言語学者のバンヴェニストは、「能動/受動」という対立から近代文明は生まれ、逆に文明以前には能動と中動が組み合わされて使われていたのだと考えていました(『一般言語学の諸問題』)。
文明以前の時代には、何か得体のしれない影響が人にやって来たり、それで人が変わってしまったりする事態がごく自然に語られていたのに、近代以降はそれらはつねに能動的に引き起こされたものか、受動的に享受されるものかのいずれかに置き換えられてしまった。そうして能動/受動の規制にもとづいて文明に把握されきれない事態は狂気として例外視され、排除の対象となってしまった訳です。
あなたもまた、何でもかんでも能動的に言動をコントロールしようとするのでなく、中動態的な事態を自身のうちに受け入れてみるといいでしょう。
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ひとつの終わりについて
今週のてんびん座は、翳りゆく現実をひそかに予感していくような星回り。
『蜩や山のプールに杉の影』(森潮)という句のごとし。どこか遠い過去や忘れかかっていた記憶を呼び戻してくれそうな光景であると同時に、すでにたそがれどきを迎え、いつまでも続くように思われた夏が終わりに向かいつつある現実を象徴しているようでもあります。
1年のうちで最も太陽が明るく輝く夏の終わりは、栄えていたいのちの衰えや、やがてやってくる死を予感させるもの。
あなたもまた、ひとつの終わりについてひとり静かに受け止めていくような時間を確保していきたいところです。
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かけ離れ、適切であること
今週のさそり座は、いい雰囲気の建物になりきって過ごしていくような星回り。
大山巌は、鹿児島出身の明治の元帥(日本軍における最高位)。命令もしない、文句もいわない。ただただ「そうか」って、いつもそれ以上のことはあまり言わない。ただそこにいて、お茶を飲んだり、たばこを吸っているだけだったと言うんです。
得てしていい建物というのは、間取りも雰囲気も余裕があってゆったりしているように、理想的な上司やリーダーというのも、あれこれと細かく指示をするより、下の人たちが自由にやっているという雰囲気を出せる何かがあるのではないでしょうか。
あなたもまた、下であれ横であれ、関わる人に対して隙間や余白をあけてあげられているかということが問われていくでしょう。
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自我と自己の比率
今週のいて座は、思いに応えていくための方法論が、おのずから明らかになっていくような星回り。
『ゆつくりと西より雨や絵灯籠』(宇佐美魚目)という句のごとし。ここでの「雨」とは単なる夏の夕立というより、はるか西方浄土から阿弥陀如来のみこころを乗せて流れ流れてやってきた雲が、この世を静かに濡らす雨なのだと考えてみてもいいでしょう。
西から東、東から西へと繰り返されていくスケールの大きな循環へと改めてコミットしていくための通過儀礼を、作者なりの美意識を利かせたデフォルメで構成している一句なのだとも言えるかも知れません。
あなたもまた、改めて自分なりのやり方や美意識というものがどのようなものなのか、再確認していくことになりそうです。
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自分の都合を解きほぐす
今週のやぎ座は、生きるということをもっとリアルにしていこうとするような星回り。
「雨ばっかりだね/お日さま/つかれたんだね/今年の夏は/元気いっぱいだったもんな/はりきりすぎたんじゃないのかい/お日さま/ゆっくりおやすみ」
読売新聞に長く連載されている「子どもの詩」に、「つかれたお日さま」という印象的な詩が載っていました。小学校2年生の男の子の作品とのことですが、雨が続く日々のなかで単に自分の都合から思いをぶつける代わりに、こうして隠れてしまった「お日さま」を何気なく思いやる言葉が出てくるところなど、素直に感嘆せざるを得ません。
あなたもまた、社会や人間と向き合う以上に、自然と向き合う時間を確保していくべし。
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キャッチ&リリース
今週のみずがめ座は、緊張と不安で自分や他の誰かを縛りあげるような言動を、改めて手放していくような星回り。
教師であった渡辺桐花が詠んだ、『戦終る児等よ机下より這い出でよ』という句のごとし。「机下より這い出でよ」という声は、届くはずもない相手に向けられた緊張と不安の呪縛からの解放の祈りに他ならなかったように思います。
当時の証言などを読んでいると、だんだん口を塞がれて気が付いたら戦争になっていた、という証言にそこかしこで当たりますが、その意味では今という時代もすでに決して「いくさ」とは無縁と言い難い状況になってきつつあるのかも知れません。
あなたもまた、緊張と不安の代わりに安心と解放をもたらすような言動を心がけていきたいところです。
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バカだな、同じところにいるなんて
今週のうお座は、ひょいと自分なりの「くらがえ」にいそしんでいくような星回り。
深沢七郎は「生態を変える記」の一節で、「奉公人はその家が厭になれば奉公先をかえる。つまり、くらがえするのである。ほんとに簡単なこの法則をなぜみんな実行しようとしないのだろうか」と書いている。深沢は商人の家に生まれたこともあって、中学を卒業するとすぐにデッチ奉公に出されたそうですが、いとこの影響もあり、何回も奉公先をくらがえしたのだそうです。
オリンピック開催にしろ、参院選の結果にしろ、日本人というのは何だかんだ言いながらも、奉公先を変えることをよしとしない/できない人が多い傾向にあるのかも知れません。
あなたもまた、生きていれば「バカだな、おなじところにばかりいるなんて」なんて言っていたであろう深沢の言葉を改めて噛みしめていくべし。
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