パチンコ・パチスロの話を特に求められてもいないけど粛々と展開しているこちらのコラム。今回も性懲りもなくやっていきたい。
今日はパチスロ6.5号機についてのお話だ。以前も6.5号機の話はした。ざっくばらんに言えば、有利区間が従来の6号機より伸びて、2400枚規制が差枚でOKとなったので、たとえば2000枚相当凹んでいる台で当てて完走させると、最大4400枚は出ますよ、という話になった。
これでパチスロから足が遠のいていた人も少しは戻ってくるよねという話なんだけど、個人的にはこれを以て「パチスロ始まった!」とか騒ぐのはちょっと違ってて。一度当てて、運が良ければ万枚だろうと二万枚だろうと一撃で出せた少し前の時代と比較すれば、こんなの全然射幸性は高くはない。
ただ、2400枚までしか一撃で出せない辛酸を舐めていた6号機ユーザーからすると、これでも大幅な進歩と捉えることができているのだ。それに、射幸性を高くしすぎるとまた締め付けられるんで、このぐらいで抑えるのがいいのだろう。(文:松本ミゾレ)
実際、ホールでは結構な人気
パチンコ関係の掲示板やまとめサイトなどを見ていると、6.5号機を高くするユーザーは結構いるようだ。
それこそまとめサイトなんかでは、センセーショナルな見出しで6.5号機関連の情報を発信している。こういうのって得てして実情と乖離しているものだけど、6.5号機に関しては意外とそういう限りでもない。
実際、6.5号機はホールで人気だ。繁忙店では朝から晩まで稼働しっぱなし、お金吸いまくりという設置台も大変多い。それだけユーザーは、2400枚以上出るパチスロを切望していたってことなんだなぁ。
どう頑張っても最大2400枚しか出ない機種と、2400枚&凹んだら凹んだ分プラスアルファの出玉が期待できる機種。そりゃあパチスロユーザーは後者を打ちたがるよね。だってお金を増やすためにホールにやってくるんだから。6号機登場以来、長らくパチスロコーナーから離れていたユーザーも戻ってきているように感じる。
僕は強欲なので「差枚で2400枚プラスアルファだけでは物足りない」とどうしても思ってしまう。だけど、実際6.5号機を打ってみると今のところ出玉が伴ってはいないが、「ああ、ここでこうすれば出るのね」というのが6号機よりわかりやすいのは事実としてある。ま、それがわかったところでなかなか実行に移せないんだけど。
犬夜叉、カバネリを筆頭に今後は6.5号機がユーザー数回復に貢献する?
賢明な読者諸氏は既にご存じのように、日本の余暇産業は不景気とコロナ禍で大打撃を受けまくっている。当然遊技産業もしんどい状態が続いているが、ここへ来ての6.5号機の台頭は、決して悪くないように見える。
相変わらず一撃性の出玉はパチンコには劣っているが、少なくとも凹みっぱなしで終わる以外の「凹んで凹んで5万も6万も入れたけど全部戻ってきた」というスリルがパチスロでもまた見られるようになったのは大きい。
タイトルのみの引用にするが、5ちゃんねるにも「【朗報】パチスロ犬夜叉、ガチでホールの救世主になってしまうwww」というスレッドが立っていたが、これは決して言い過ぎではない。
6.5号機としては『パチスロ犬夜叉』と『S甲鉄城のカバネリ』の2機種が7月の中頃にデビューしているが、この2機種は高設定でもヒキが伴わないとなかなか出玉を伸ばせないギャンブル性を持ったマシン。
逆に言えば低設定でもやめ時さえ良ければ3万円ぐらいは持ち帰れるような台とも言えるし、昔当たり前だったまぐれ勝ちがまた打ってる人に訪れるかもね? というような感じの機種である。
この2機種を大量に設置したホールも結構あったが、ホールのデータグラフを見た感じ概ね稼働は高いまま推移している。6.5号機はさらにどんどん導入されるので、今後は稼働もバラけるとは思うけど。
勿論あんまり人気のない店とかだと導入しても誰も打たないが、設定が期待できる店の土日とかだと、朝からこれらを目当てにホールに詰めかけるユーザーもいる。僕は『カバネリ』を1回触ってみたけど、設定もない感じだったのに割と長時間打ててしまった。6000円負けてしまったけども、もう1回打てと言われれば打っても良さそう、やれそう感のある台という印象。
もっとも、他にも既に6.5号機はデビューしているが、稼働があまりよろしくない台もあるにはあるので、その辺の精査をメーカーもしていって、今後の開発に生かすのだろう。
6号機の、つまらない、演出だけ派手、ポイント集めが冗長、出ない、出ても2400枚で必ず終わるというイメージが少なからずパチスロユーザーを減らしたところはあると感じる。
一度減ったユーザーはそうそう戻らないんだけども、少なくとも6.5号機は「最近パチスロつまらないからやめようかな」と思っていた層をホールに引き留める力は持っているはずだ。