その後も長島のタイムの上回るマシンは現れず、TeamHRCの長島が2番手に1.196秒差をつけてブルーライダー予選トップに。2番手にYART-YAMAHA OFFICIAL TEAM EWCのマービン・フリッツが2分06秒138、3番手にAstemo Honda Dream SI Racingの作本輝介が2分06秒393で続いた。なお、ゼッケン1番をつけるYoshimura SERT Motulはシルバン・ギュントーリをブルーライダーに登録していたが、コースインせずにセッションを終えている。
続くライダーイエロー予選では開始から4分ほどでSDG Honda Racingの榎戸育寛がデグナーひとつめで転倒を喫するもセッションは続行。そのなかでまずトップタイムを記録したのはAstemo Honda Dream SI Racingの渡辺一馬が2分06秒801をマークするも、直後にKawasaki Racing Team Suzuka 8Hのアレックス・ロウズが2分06秒204を記録してトップに立つ。
しかし、その後もタイム更新合戦が続き、YART - YAMAHA OFFICIAL TEAM EWCのニッコロ・カネパが2分05秒863を叩き出しロウズを上回り0.341秒差でトップに。その後にはここまで絶好調のTeam HRCの高橋巧が2分06秒494を記録して3番手に浮上してくるとセッションは終了時刻を迎え、YART - YAMAHA OFFICIAL TEAM EWCがライダーイエロー予選をトップで終えた。
予選1回目最終セッションとなるライダーレッド予選のスタート時刻には再び上空を雲が覆い、西コースのスプーンからポツりと雨粒が落ち始めるなかでセッションが開始された。その開始直後、S字コーナーでYART - YAMAHA OFFICIAL TEAM EWCのカレル・ハニカが転倒を喫すると、ヘアピンのカメラにも確認できるほどの雨粒が付き始める。
セッション終盤にはそんなレインタイヤ勢をあざ笑うかのように太陽が顔を出し、レインタイヤを履いたYoshimura SERT Motulの渡辺一樹が一時トップに立つもタイムは2分21秒867に留まる。しかし、そのタイムをドライタイヤを履いたTEAM KODAMAの長尾健史が上回り2分11秒184で首位に立つと、最終盤にF.C.C. TSR Honda Franceのマイク・ディ・メリオが2分10秒556を記録し逆転トップでライダーレッド、そして予選1回目は終了となった。
ブルーライダー予選でまずトップに立ったのは、BMW M1000RRを使用するBMW MOTORRAD WORLD ENDURANCE TEAMのマーカス・ライターベルガーが2分07秒143を記録して首位に。しかし、直後に2022年鈴鹿8耐の予選日を制圧する速さをみせるTeam HRCの長島が2分07秒003をマークして、またしてもタイミングボードの先頭に躍り出る。
さらに長島は計測4周目に自身のタイムを上回る2分06秒675という全体ベストを記録し、2番手BMWとの差を0.468秒に広げる。セッションはそのままフィニッシュとなり、Team HRCの長島が唯一の2分06秒台を記録してトップ、2番手にBMW MOTORRAD WORLD ENDURANCE TEAMのライターベルガー、3番手にYART-YAMAHA OFFICIAL TEAM EWCのマービン・フリッツが2分07秒760で続く結果になった。なお、ブルーライダーにギュントーリを登録しているYoshimura SERT Motulはこの2回目のブルーライダー予選も走ることなくセッションを終えている。
日が傾き始めた16時25分に開始されたイエローライダー予選では、セッション開始6分ほどでスプーンカーブから雨粒が到来。ポストから降雨を知らせるレッドクロスが降られるなか各ライダーはアタックを続行し、F.C.C. TSR Honda Franceのジノ・レイが2分07秒326をマークして首位に浮上してくる。2番手にはSDG Honda Racingの榎戸が2分07秒840で続き、Honda Dream RT SAKURAI HONDA日浦大治朗が2分07秒880という僅差で続き、雨が少し強くなったこともあり、各マシンともセッション序盤の自己ベストタイムを更新することはできず、そのままイエローライダー予選2回目はフィニッシュとなった。
しかし雨はコース全域に降り始め、1~2コーナーの進入でコースアウトするマシンも現れる。1周のタイム計測のみを行い多くのライダーがピットにマシンを戻す。その後も雨は弱まることなく、TOHO Racingの國峰啄磨が序盤にマークした2分11秒631がレッドライダー予選2回目の最速タイムとなった。2番手にはYoshimura SERT Motulの渡辺が2分12秒432で続き、3番手は2分14秒031というタイムを記録したNCXX RACING with RIDERS CLUBの井手翔太という結果になっている。
■追記 21時すぎに暫定予選結果が発表され、Team HRC、YART-YAMAHA OFFICIAL TEAM EWC、Kawasaki Racing Team Suzuka 8H、Astemo Honda Dream SI Racing、F.C.C. TSR Honda France、BMW MOTORRAD WORLD ENDURANCE TEAM、Honda Dream RT SAKURAI HONDA、SDG Honda Racing、Honda Sofukai Suzuka Racing、EVA RT 01 Webike TRICKSTAR Kawasakiのトップ10トライアル進出が決定した。