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お盆の帰省、断念してもできること-「精霊馬を飾る」「花を贈る」

2022年08月04日 08:11  マイナビニュース

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画像提供:マイナビニュース
夏休み目前! とはいえ、新型コロナウィルスの感染拡大で、なかには夏の帰省をあきらめる方もいるのではないでしょうか。実家で家族と過ごせないのは残念ですが、代わりに自宅に「精霊馬(しょうりょうま)」やお花を飾ったり、お墓参りの代わりにお花を贈るのも一手かもしれません。


「精霊馬」はお盆のお供え物のひとつで、きゅうりやなすに割りばしや楊枝を指してつくる馬や牛のこと。先祖の霊が、あの世とこの世を移動する際の乗り物です。馬は「早く先祖の霊に帰ってきてほしい」、牛は「先祖の霊が景色を楽しみながらあの世に戻れるように」という心遣いで、それぞれ足の速い馬・足の遅い牛に見立てているといわれますが、地域や宗派によっても諸説あるようです。



本来は「精霊棚(しょうりょうだな)」という棚をしつらえてそこに置きますが、ホオズキやお供え物や、竹と縄で結界を作ったりと、準備するのはかなり大変。「ご先祖さまが玄関から帰ってくる」という解釈で、玄関に精霊馬を置く地域もあるそう。場所にはあまりとらわれず、清潔な場所に飾るのがよいようです。



また、花キューピットの広報・三木さんによると、インターネット花キューピットでは、お祝いやお供えなどでのお花の注文数が、コロナ禍で全体的に増えているそう。


「お盆に関していえば、昨年の注文数はその前年と比較して230%となりました。帰省できない代わりにお花だけでも贈るという方も増えています」。

たとえば「ここ数年、父の仏壇に手を合わせることができていないので、せめてお花だけでも」「会えないけど少し親孝行できた」「メッセージを添えたところ喜んでもらえた」など、利用した人の反応はとてもポジティブだったそう。



それではお供えのお花は、どんなものが適しているのでしょうか。


「故人の四十九日以降に初めて迎えるお盆を『新盆・初盆』といいます。亡くなってから日が浅いため、白い花を中心にまとめた『白上がり』と呼ばれる花束・アレンジメントが適しているとされています。また四十九日法要以降は、淡いピンクや、落ち着いたブルーの入ったお花も選ばれます」


「一部地域によっては時期が異なりますが、2022年のお盆は8月13日から16日です。お盆に入る前に届くようにすると喜ばれると思います」と三木さん。



お供えのお花には厳密なマナーやルールはなく、生き生きとした季節の花や、偲ぶ人が好きだった花を選ぶのがポイント。ただし、棘がある花や、毒のある花は避けるのがベターだそう。何よりも大切なのは、想いを伝えること。お盆の帰省が難しいという人も、自分のできるやり方で、大切な相手に気持ちを伝えてみてはいかがでしょうか。(MN ワーク&ライフ編集部)