「デジフェス2022」より。下段左から四反田マイケル、竹内順子、石毛佐和、渡辺久美子。上段左から釘宮理恵、緒方恵美、片山福十郎、野田順子、AiM、宮崎歩。 「デジフェス2022」が、去る7月30日に東京・立川ステージガーデンで開催された。
【大きな画像をもっと見る】 毎年恒例となった夏のイベント「デジフェス」。「デジフェス2022」は昼公演と夜公演の2部制で、昼公演は過去最大級の音楽ライブ、夜公演は放送20周年を迎えたTVアニメ「デジモンフロンティア」のメインキャストによるオリジナル朗読劇を中心に展開された。
昼公演には「デジモンフロンティア」より神原拓也役の竹内順子、織本泉役の石毛佐和、柴山純平役の四反田マイケル、氷見友樹役の渡辺久美子、新作映画「デジモンアドベンチャー02 THE BEGINNING」より本宮大輔役の片山福十郎、ブイモン役の野田順子、大和田ルイ役の緒方恵美、ウッコモン役の釘宮理恵、アーティストの宮崎歩とAiMが出演。イベントは「デジモンフロンティア」のオープニングテーマ「FIRE!!」を宮崎が歌唱して幕を開ける。観客のテンションが一気に上がったところで「デジモンフロンティア」のキャストたちが登場し、竹内が「皆さん、熱い中お越しいただきありがとうございます。今日は一緒に盛り上がりましょう!」と挨拶した。
最初のコーナーは、事前にファンから募ったアンケート結果をもとに「デジモンフロンティア」の放送当時を振り返る「デジモンフロンティア20周年記念トーク」。竹内、石毛、四反田、渡辺がそれぞれ演じたシーンの中から特に票を集めた「好きなシーン」と「好きなセリフ」が発表され、生アフレコも披露されることになった。1番手の竹内は「がんばります! 20年かけて変わっていたらすみません」と言いながら、実演してみて「あまり覚えていないシーンでした(笑)。でも、(神谷浩史演じる)輝二とはよく掛け合いをしたのが思い出されます」とコメント。純平は“少しふざけたセリフ”と“大人らしいセリフ”の2つが選ばれ、四反田は「純平は回を重ねるごとに『こんなことを言わせてみよう』という実験をされていたんじゃないかと思っていました(笑)。そのくらい、いろいろなセリフに挑戦していました」と振り返る。
友樹は進化シーンが選ばれ、渡辺がファンの目の前で「スピリットエボリューション!」と高々に叫ぶと、その迫力に客席からは大きな拍手と歓声が。石毛は「デジモンフロンティア」が放送開始20周年を迎えたことについて「20年間ずっと『デジモンフロンティア』を愛してくださって本当にありがとうございます。ずっと感謝の気持ちをお返ししたいと思っていましたが、今日の皆さんの喜んでいる顔を見たら、逆に私が元気をもらえました。これからもよろしくお願いします」と改めて思いを述べ、コーナーを締めくくった。
音楽ライブでは、宮崎とAiMが「デジモンフロンティア」「デジモンアドベンチャー02」の楽曲を中心に歌唱。また竹内による「デジモンフロンティア」の神原拓也のキャラクターソング、片山と野田による「デジモンアドベンチャー02」の本宮大輔とブイモンのキャラクターソングなど、計12曲も披露された。
夜公演には昼公演の登壇者たちに加え、「デジモンフロンティア」より源輝二役の神谷浩史、木村輝一役の鈴村健一も参加。竹内、神谷、石毛、四反田、渡辺、鈴村の6人は、「デジモンフロンティア」でプロデューサーを務めた関弘美と脚本を担当した大和屋暁がこの日のために書き下ろしたオリジナルの朗読劇に挑む。物語は「デジモンフロンティア」の最終回から2年後が舞台。当時小学生だった拓也たちが中学校に入学した最初の夏が描かれた。6人が揃うのは20年ぶりとのことだが、キャストたちは見事な掛け合いを披露。朗読劇を終え、竹内は「久しぶりで楽しかったですし、全員揃ってイベントに参加するのは20年にして初めてなのでとてもうれしいです」と満足げな表情を浮かべた。
トークコーナーでは神谷が「当時はアフレコのときに翌週の台本が渡されるんですが、鈴村くんがトイレに行っている隙に台本に書かれている(鈴村演じる)『輝一』の名前を、渡辺さんと一緒に『輝二』や『輝三』に書き換えるイタズラをしていました。当時の台本は手書きだったので、ボールペンで上手に手を加えるとわからないんです(笑)」と告白。それに対し、鈴村は「本当に大変だったんです。台本に『輝三』が出てきたときはさすがに気付きましたけど。しかも毎週やられてました」と振り返る。
さらに鈴村は、当時のアフレコでぎっくり腰になったエピソードを披露。「輝一が初めてレーベモンに進化するシーンの収録でした。初めて『スピリットエボリューションって言える!』と思ってうれしかったんですが、アフレコのテストでぎっくり腰になってしまい、収録の途中で立てなくなってそのまま入院しました(笑)」と話すと、一同は「こんな面白い話、忘れられないですよね!」と声を揃えて笑いあった。
またイベントでは、新作映画「デジモンアドベンチャー02(仮)」より本編の冒頭パートを最速限定上映。正式タイトルが「デジモンアドベンチャー02 THE BEGINNING」に決定したことや、メインキャラクターたちのキャラクタービジュアルなどが解禁された。映像の上映後、大輔役の片山と、ブイモン役の野田が登場。本編の冒頭パートについて、片山は「大輔はあまり変わっていないですが、“選ばれし子どもたち”のみんなが、より大人っぽくなっていましたね。でも大輔は夏のイメージがあるので、冬服だったことに少し驚きました」と、野田は「気付かないかもしれませんが、ブイモンは本編の中で小さな声でいろんなことを言ったりしているので、よく耳を傾けて注目してください」と語った。
さらにイベントでは、「デジモンアドベンチャー02 THE BEGINNING」に謎の青年・大和田ルイ役で緒方、物語の鍵を握るデジモン・ウッコモン役として釘宮が出演することも発表に。役どころについて聞かれた緒方は「皆さんの前ですごく話したいんですが、厳戒態勢が敷かれているので、名前と年齢しか言えないんです。めっちゃ言いたいです(笑)」とネタバレを我慢し、釘宮も「今のところ、何も言えません!(笑)」とかわいらしくはっきり断言した。
初共演となった片山の印象について、緒方は「すごく楽な感じでいてくれるので、アフレコ現場を和ませてくれているなと思いました」とコメント。釘宮も「今日初めてお会いしましたが、本当に明るくて場を和ませてくださる優しい方だなと思いました」と話し、片山を喜ばせる。同作がデジモンシリーズ初出演となる緒方は「台本もすごく面白くて濃い内容になっていましたし、収録中にいろいろとお話をして変わっていく部分もあったりしたので、とても面白い物語になったと思います」と手応えを感じている様子。片山も「『02』のいつものワチャワチャ感もあります! 現場でみんな一緒に話し合いながら作り上げていますし、期待を裏切らない作品になっているので楽しみに待っていてください」とアピールした。
夜公演でも、昼公演と異なるセットリストでライブを展開。エンディングではイベントに出演したキャストとアーティストが再びステージ上に登場し、出演者と観客が一体となって「FIRE!!」を合唱した。最後は出演者を代表して、竹内が「皆様のデジモン愛をたくさん送っていただいて、『デジフェス2022』を開催することができました。本当にありがとうございます。これからもデジモンは続いて行きますので、応援よろしくお願いします」と挨拶。会場の熱気冷めやらぬまま幕を下ろした。なおイープラスでは「デジフェス2022」のアーカイブ配信チケットを販売中で、8月5日23時59分まで視聴可能だ。
※宮崎歩の「崎」は、立つ崎が正式表記。
■ 映画「デジモンアドベンチャー02 THE BEGINNING」
□ スタッフ
監督:田口智久
脚本:大和屋暁
アニメーション制作:ゆめ太カンパニー
製作:東映アニメーション
□ キャスト
本宮大輔:片山福十郎
ブイモン:野田順子
一乗寺賢:ランズベリー・アーサー
ワームモン:高橋直純
井ノ上京:朝井彩加
ホークモン:遠近孝一
火田伊織:山谷祥生
アルマジモン:浦和めぐみ
高石タケル:榎木淳弥
パタモン:松本美和
八神ヒカリ:M・A・O
テイルモン:徳光由禾
大和田ルイ:緒方恵美
ウッコモン:釘宮理恵