「収入が十分でない」という理由から、子どもを持つことをためらう夫婦がいる。IT・通信系の会社で働く30代前半の男性(千葉県/正社員/既婚)は、
「子どもは欲しいですが、今の給料じゃとてもじゃないが子どもを作ろうと思えません」
と綴る。男性は手取り月20万円、年収およそ300万円ほどで、キャリコネニュースに生活状況を打ち明けた。(文:福岡ちはや)
※キャリコネニュースでは「手取り20万円以下の人」にアンケートを実施しています。回答はこちらから https://questant.jp/q/6V8RFE22
妻は通院中「自分の稼ぎがあれば休ませてあげられるのですが」
男性は「共働きのため、月の手取りは40万円ほど」と言うが、
「余裕があるように思われがちですが、実際は月に使える金額は少なく、老後の生活資金や万が一の治療費に、住宅ローン返済があるため、返済用の貯金と家の維持費などを引いていくと贅沢な暮らしはあまりできていないように思います」
と語った。なぜここまで“慎重派”の家計管理をしているのだろうか。男性は、
「5つ歳下の妻のほうが収入が少し多いですが、職場でパワハラ被害を受けてしまい、体調を崩しメンタルクリニックに通っています。そんな状況にもかかわらず、生活のため仕事してもらっています。自分の稼ぎがあれば休ませてあげられるのですが正直、今の会社でこれ以上給料が上がるとは思えない。そのため転職も視野に入れている状況です」
と苦しい現状を明かす。たしかに、いつ片働きになるかわからない状況では、できるだけ貯蓄にお金をまわしたくなるのも理解できる。
「妻の給料が上がっても、出産で体調を崩して働かなくなる可能性も考えると、自分の給料が家族を養えるほどなければ子どもは作りません」
こう投稿を括った。手取り20万円が「一人で妻や子どもを養える額」にまで上がる可能性は、ほとんど考えられないのが現状ようだ。