7月26日、現職の区議会議員・赤坂大輔容疑者が県迷惑防止条例違反の疑いで、千葉県警に逮捕された。事件が起きたのは5月、千葉県内の公園で女子中学生に卑わいな言動をした容疑者を防犯カメラの映像などから特定。調べに対して「発言した内容は詳しく覚えていない」などと供述しているという。
2007年より、東京都・港区の区議会議員を4期にわたって務めている赤坂容疑者。しかし、逮捕されたのはこれが初めてではなく、2020年8月にも公然わいせつ容疑で逮捕された顔を持つ。この時は神奈川県内のカラオケ店裏の駐車場で、女子高生4人に対して自身の下半身を露出ーー。
「女子高生らに“いいバイトしない?”と声をかけて行為に及んだようですが、うちの1人が交番に駆け込んだことで御用に。当時の取り調べに対して“右手で性器を隠して、左手でズボンを下ろしていたので、見せていません”などと一部を否認。
やはりというか、後に公然わいせつ罪で略式起訴され、川崎簡易裁判所から罰金15万円の略式命令が出されました」(全国紙社会部記者)
当時は『日本維新の会』に所属し、同党の東京1区支部長を務めるなど期待のホープと目された赤坂容疑者。次期衆院選でも公認候補となる予定だったが、当然ながら一件で白紙となり、除名処分とされた。
容疑者の公式HPをクリックすると、まず《お詫び》として、公然わいせつ罪で逮捕された件に関して長々と書き連ねた文章が表示される。そこでは事件の釈明と“言い訳”と共に、《あまりにもマスコミ報道や報道を基にした推測記事の類が事実とかけ離れており》とのマスコミ批判を展開。
議席に居座り続けた木下富美子元都議
その抵抗の現れなのか、維新の会から除名させると即、一人会派『虚偽報道に負けない会』を立ち上げたのだった。とはいえ蛮行が見過ごされるはずもなく、2020年9月に開かれた港区議会の定例会議では、
「赤坂議員への議員辞職勧告決議が全会一致で可決されたのです。そもそも、2016年にもタクシー運転手に暴行を働いたことで逮捕され、これを区議会に一切報告しなかったことが重くみられて辞職勧告決議が可決されています。
つまりは4年間で2回も辞職勧告を言い渡されながらも、現在ものうのうと区議会議員として議席に居座っている。この6年間で約4000万円の報酬が支払われている計算になり、政活費も受け取ったことでしょう」(前出・社会部記者)
“居座り”と言えば2021年7月、『都民ファーストの会』所属で都議会議員選挙に当選しながらも、選挙期間中に無免許運転事故を起こしていたことが明らかになった木下富美子元都議。彼女もまた同党を除名処分となっている。
すると一人会派『SDGs東京』を立ち上げるも、2度にわたる議員辞職勧告決議案が全会一致で可決される。ところが、木下元都議は職務の継続を表明しつつ、“体調が戻らない”として議会に出席することなく“居座り”を続けたのだった。
テレビ局報道部のディレクターは「赤坂議員の“前例”が頭にあったのでは?」と推測する。
「赤坂議員の辞職勧告スルーがまかり通っていることから、“私も大丈夫”などとタカを括っていたとも考えられますね。結果として事件発覚から4か月後に辞表を提出した木下元都議ですが、その間も報酬は支払わ続けたわけです。後にHP上で“NPO法人など団体に寄付した”との表明がありましたが……」
2022年2月、東京地裁は木下元都議に対して懲役10か月、執行猶予3年の有罪判決を言い渡している。
HPには現在も『日本維新の会』
話を赤坂容疑者に戻すと、居座っているのは議席だけではなさそう。《迅速!実行!実効!》とのスローガンが掲げられた前述の公式HPには、経歴や政策、活動報告などの紹介や実績が記してあるのだが、名前の横には堂々と『日本維新の会』のロゴが。
いつの間にか“復党”していたのか? 維新の会に問い合わせてみると、容疑者のHPを確認しつつ「ホンマですね」と困惑の声。そして、
「(復党した事実はなく)現在も維新の会所属の議員ではありませんので、党として申し上げることは特段ありません」
どうやら赤坂容疑者は現在、維新の会とは何ら関係はなく、同党も早急にHPの修正を働きかけるとのことだった。
「議会活動報告を見ても、どうも更新されたのは2018年が最後でHPを“放置”したままというのが現状だと思います。ただ、区民や有権者は今なお『維新の会』所属と勘違いする恐れがありますし、それこそ《迅速!実行!実効!》で修正すべき案件。
肝心の議員としての活動ですが、港区議会のHPを確認すると、2022年3月の定例会には『虚偽報道に負けない会』代表として出席しているようですが、終始目線を下に向けてモゴモゴと発言するなど、なんとも覇気なさげな様子。
そして今回の逮捕劇だけに、3度目の議員辞職勧告は免れないでしょう。それでも2023年4月の任期満了まで居座り続けて、次期選挙にも出馬するのかどうか」(前出・ディレクター)
今度はどんな“言い訳”が飛び出すのやら。