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「ジョナサン」店長が暴力、部下は骨折 「こいつは動物」「痛みを与えねえとわからねえ」暴言も

2022年07月22日 16:21  弁護士ドットコム

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外食大手のすかいらーくホールディングス(HD)が運営するファミリーレストラン「ジョナサン」の店舗で働いていた30代男性が、店長(当時)から肋骨を骨折するなどの暴力を受けていたことが分かった。男性が所属する労働組合「総合サポートユニオン」が7月22日、都内で会見を開いて明らかにした。


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会社側は事実を認め、店長は4月に懲戒解雇された。男性は現在労災申請中で、傷害などの疑いで刑事告訴も予定している。



現在休職中の男性は「毎日のように怒鳴られ、罵倒され、殴られ、胸ぐらを掴まれたりして、日々生きるのがつらかったです。私に対して休日出勤やら、深夜残業、休憩不取得などをほとんど認めてくれていません。私が必死に働いた時間を認めていただきたいんです」と訴えた。



●「痛みを与えねえとわからねえから」

男性は正社員として新卒入社。2020年9月にジョナサン芝公園店に異動後、店長からのパワハラが始まった。洗い物の汚れを理由に「お前は頭が悪いから」と頭を叩かれたり、「こいつは動物だから、痛みを与えねえとわからねえから」などの暴言を吐かれたりしたという。



2021年8月には、アルバイトのミスを理由に店長から殴られ、右肋骨を骨折した。その際店長から「お前は喉元過ぎるのは早いから、痛みを与えないと覚えない。いい勉強になったな」などと言われたという。



2021年5月以降、カスタマーセンター宛に「調理場の男性の怒鳴り声が響いていて食事が美味しくなかった」「マネージャーらしき方が厨房のスタッフに『お前』と連呼し声を荒げて指導している様子が店内に響いており、とても不快」など4回にわたって店長のパワハラに関する通報があった。しかし、店長へは口頭注意のみで、適切な調査は行われなかったという。



男性は2022年4月、会社の社外相談窓口に相談し、営業部長と面談したが休職を拒否された。その後、労働組合に加入し団体交渉を申し入れ、店長の懲戒解雇やハラスメント研修の見直しなどを要求した。男性側は勤怠記録をつけずに働くよう事実上指示されており、多い時に月190時間ほどの残業をしていたと主張しているが、会社側は認めていないという。





●すかいらーくHD「再発防止の徹底に努めてまいります」

すかいらーくHD広報部は弁護士ドットコムニュースの取材に、以下のように回答した。



「この度はご心配をおかけしており申し訳ございません。ご質問いただいた件につきましては、当該社員からの通報により初めて当社として認識し、元社員1名によるハラスメント等の社内規定違反行為として社内調査を行い、同調査結果を踏まえ、厳正な処分(2022年4月懲戒解雇処分)を行いました。



その後、当該社員が加入している外部労働組合と団体交渉を重ね、7月15日付で当社からの回答書を同組合に提出いたしました。回答書の詳細につきましては、個別の団体交渉であることなどから控えさせていただきます。



暴力、ハラスメントは、決して容認されるものではなく、当社では、従前よりハラスメント防止に取り組んでまいりましたが、今回の事態を踏まえ、ハラスメント研修等の一層の強化と相談窓口の更なる周知を図り、再発防止の徹底に努めてまいります。



なお、勤務実態については、労働基準監督署の指導も受けながら精査中です。当社は週間単位で労働時間を部門ごとおよび個人ごとに管理しており、労働時間が規定を上回る可能性がある場合は事前に対策をとるようにしております。



しかしながら本件を受け、改めて全社で実態を調査し、労働基準法に則り、対応してまいります」