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自動運転車いすとエレベーターが連携。成田空港でフロアをまたぐ移動の実証実験開始

2022年07月22日 09:01  Techable

Techable

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WHILL株式会社(以下、WHILL社)は、同社が提供する電動車いす「WHILL」の自動運転モデルを活用したサービス「WHILL自動運転モビリティサービス」を空港や病院で展開してきました。

しかし、これまではWHILLを同一の階で運用することが多く、移動できる範囲に制限があったようです。

そんななか、WHILL社は成田国際空港株式会社(以下、NAA)が運営する成田空港第2旅客ターミナルにおいて、WHILLとエレベーターを連携させた階層移動の実証実験を開始すると発表。実施期間は、2022年7月28日(木)~8月10日(水)です。

衝突回避機能を備えた自動運転モデルWHILL自動運転モビリティサービスは、WHILL社が独自に開発したWHILL自動運転モデルと、複数の機体を管理・運用するシステムにより提供されるサービスの総称。

自動運転モデルには衝突回避機能が搭載されており、周囲の人や環境との衝突リスクを軽減します。また、従来の車いすのサービスと比較して、付き添いのスタッフと距離を保ちながら乗車できるため、ソーシャルディスタンスを維持したまま移動することが可能。

そんなWHILL自動運転モビリティサービスの新しい試みが、今回の実証実験です。
WHILLが近づくだけでエレベーターが開閉今回の実証実験は、出国審査後の旅客が対象。希望者は、手元のタッチパネルで目的の搭乗ゲートを選択するだけで、WHILLに乗って安全かつ快適に移動することができます。

また、実験ではOcta Robotics社製の通信用モジュールを採用し、成田空港内にあるエレベーターとWHILLのシステムを連携。

これにより、WHILLが近づくだけでエレベーターがWHILLのいる階に停止し、扉の開閉をおこない、目的の階までWHILLと利用者を送り届けることが可能となります。

異なる階をまたいだ移動が可能になることで、目的地の幅が広がり、高齢者や長距離の歩行に不安を感じる人を含むさまざまな人が、より快適に移動できるでしょう。

なお、降車後は、無人運転によりWHILLがステーションまで返却される仕組みになっているとのことです。
羽田空港が自動運転システムを導入WHILL社は2019年11月にも、羽田空港国内線第1ターミナルにおいて、日本航空株式会社、日本空港ビルデング株式会社と共同で、WHILL自動運転システムを活用した実証実験を実施しました。

羽田空港第1ターミナル南ウイングの保安検査場Bを抜けたエリアに「WHILLステーション」と呼ばれるエリアを設け、体験希望者が目的の搭乗口付近まで自動運転により移動するという内容です。

2020年6月には、羽田空港国内線第1ターミナル内でWHILL自動運転システムが導入され、翌年6月には羽田空港国内線第1・第2ターミナル出発ゲートラウンジ全域で展開されるようになりました。

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WHILL自動運転モビリティサービス

(文・Haruka Isobe)